明日香村大字越に所在する終末期古墳で別名「御前塚」「あさがお塚古墳」。
墳形:径約30m、高さ推定約5mの円墳、または二段構成の八角形墳。 石槨:巨大な凝灰岩を切り抜いた横口式石槨。 中央を仕切った二室構造。天井はアーチ状。 左右の床には長さ1.9m、幅0.8m、高さ0.1mの棺台を削り出す。 築造時期:7世紀後半。 出土品:夾紵棺(きょうちょかん)の破片、七宝金具、など 。
築造当時の八角墳に復元された牽牛子塚古墳=明日香村観光サイトから 飛鳥時代の女帝・斉明天皇陵とみられ、世界文化遺産への登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の資産の一つである牽牛子塚(けんごしづか)古墳(国史跡、奈良県明日香村)をめぐる公開講座が7月8日、東京・有楽町朝日ホールで開かれた。 明日香村と関西大学の主催。約600人が参加した。 第1部は考古学や日本古代史の専門家と明日香村教育委員会文化財担当者の3氏が講演。東京学芸大学名誉教授で明日香村文化財顧問の木下正史氏は「牽牛子塚古墳-その世界遺産としての価値―」と題し、世界遺産への登録申請が評価基準に適合することなどを話した。 牽…
八角墳を紹介する。地方で6世紀に登場した八角墳は7世紀~8世紀、近畿において天皇の古墳として採用されそれまでの前方後円墳から八角墳へと変わる。これにはどのような背景があっただろうか。次の流れで紹介していく。・八角墳とは・1.段ノ塚古墳(だんのづかこふん)・2.牽牛子塚古墳(けんごしづかこふん)・3.御廟野古墳(ごびょうのこふん)・4.野口王墓古墳(のぐちのおうのはか)・5.中尾山古墳・天皇陵以外の八角墳・古墳の縮小化・仏教によって進んだ火葬・流行病と火葬・まとめ ■八角墳とは八角形の形をした古墳。現在みつかっている16万基の古墳のうち八角墳はわずか合計10数基ほど。そのうちの5基が近畿で天皇の…
2023年3月11日、飛鳥ハーフマラソンの前日に巡った古墳の最後は牽牛子塚(けんごしづか)古墳でした。 墳丘表面に精巧に加工された切石が隙間なく貼られており、遠くからも目立ちます。 7年前に訪ねたときはまだ復元整備前で墳丘はシートに覆われ、そこに至るルートには心細さを感じるほどでした。 今回の御姿は別物だったので、「再訪」とはしませんでした。 アクセスも容易になっています。墳丘が築かれた丘の下部に立派な標柱。 上記の右の階段を上がった先は、墳丘鑑賞地点のひとつでした。 模型もあり。手前にあるのが越塚御門古墳です。 説明板も。 牽牛子塚古墳の被葬者は斉明天皇(つまり合葬者は間人皇女、そして越塚御…
犬との旅行プランナーのキャンディです。 犬と一緒に旅に行くときのお手伝いをします。 奈良県橿原市在住で、普段、SNSで奈良県内明日香村、橿原市、桜井市、高取町などの愛犬と行ける史跡などを紹介しています。 今回、令和4年4月16日(土)10時に、古墳犬🐶と奈良県明日香村の飛鳥駅の東にある牽牛子塚古墳(けんこしづかこふん)へ犬旅🐕🦺をしてきましたので、紹介します。古墳犬🐶は、古墳ガールと同じく古墳に惹かれる犬🐶です。 なお、牽牛子塚古墳周辺の犬のマナーは必須です。 1おすすめ 奈良県明日香村に、石舞台古墳、高松塚古墳、キトラ古墳に続き、2022年に新たに整備された牽牛子塚古墳。まだまだ、多くの古…
着陸したUFOかと思ってしまいそうな八角形の構造物が、のどかな風景の中に出現しました。4年かけて復元整備された、明日香村の牽牛子塚(けんごしづか)古墳です。 日曜のお昼にテレビで「今日から一般公開が始まった」と報道されていたのを見て、早速午後から行ってみることにしました。 ■アクセス 明日香村の公式HP等を見ると、牽牛子塚古墳に駐車場は無いとのことで、車で行くなら最寄りの近鉄飛鳥駅もしくは「アグリステーション飛鳥」の駐車場に駐車して、そこから10分ほど歩くとされています。 〇明日香村 公式HP asukamura.jp 駐輪場は牽牛子塚古墳のエリア内に設けられていて、自転車とバイクを停められま…
与楽古墳群の見学後は1㎞程東の真弓鑵子塚(まゆみかんすづか)古墳に寄りました。 これまで2度訪ねた牽牛子塚古墳の200m西ですが、ここは初めて。 南側の道路沿い、墳丘の西に、牽牛子塚古墳と真弓鑵子塚古墳へ向かう散策路入口がありました。 イノシシ除けのフェンスを開け閉めして進みます。 舗装された歩きやすい道。 右手の木立の中に真弓鑵子塚古墳のピンが立っています。 その先に説明板と墳丘へ向かう分岐がありましたが 「この先の真弓鑵子塚古墳は民有地内に所在する為、ご見学いただくことはできません」という明日香村の注意書き。この文脈だと、can not ではなくmust not でしょう。 その説明板。玄…
戦国時代の大和国(現奈良県域)では南北朝の争乱以来、激しく抗争する二つの国人がいました。 一つは添下郡筒井(現大和郡山市)を本拠として、戦国後期に大和の覇権を握る筒井順昭・順慶父子を輩出した筒井氏。 そしてもう一つが、高市郡越智(現高取町)を本拠とした越智氏です。 越智氏は大和南部を中心に勢力を伸ばし、南北朝時代には南朝方主力として活躍した他、応仁の乱では西軍・畠山義就軍の中核兵力として大和、河内、京都を転戦し、一時は筒井氏ら東軍勢力を大和から駆逐して北和にも勢力を広げました。 戦国後期には一族間の争いもあって衰退し、近世初頭に筒井順慶の策謀と家中の混乱により滅亡しましたが、越智氏は筒井氏と並…
河津桜の丘 高台で眺めも最高 河津桜とは 訪れ方 おすすめ商品 河津桜の丘 昔はみかん農家のみかん山だった場所が、10年前から河津桜の植樹が始まり、現在も続いている。 景色や通行を妨げないよう、不要な樹木は伐採され、近隣住民とのトラブルを避けるためマナーを守って観賞するよう呼びかけています。 駐車場はなく、路駐も可能だが、急斜面の道なので足腰に不安のある人は注意が必要です。 高台で眺めも最高 高台に位置し、天気のいい日は金剛・葛城・二上・貝吹・畝傍の山々や牽牛子塚古墳が眺められます。 河津桜とは 河津桜(カワヅザクラ)は、静岡県河津町で発見された桜で、早咲きの特徴があります。 沖縄地方で見られ…
今月は岡寺駅に集合して橿原西部の遺跡を巡ります。 岡寺駅といっても岡寺までは少し距離があります。 始めに服部先生から古墳の石室内見学についてのお話があり、みんな大喜び。 橿原市の担当の方が普段施錠されている鍵を開けに来てくださるとのことで、まず沼山古墳に向かいました。 途中、牟佐坐神社(むさにいますじんじゃ)に立ち寄りました。 この神社は「延喜式」神名帳高市郡の「牟佐坐神社」とされ、かの壬申の乱にまつわる生霊神を祀った社と伝わります。 沼山古墳まで少し急ぎ足。 高取川がすぐ向かいで直角に曲がっています。 もうすぐ沼山古墳の案内板。たしか初めて。 少し階段を上ります。 馬酔木が咲いていました。 …
これまで、下関の友人を訪ねると、決まって雨に降られていた。 (多分私が当時安倍元首相や長州藩の悪口ばかり言ってたからだと思う) 今回は、初日は晴れ、二日目は曇りだったが、とうとう最終日は曇り時々雨になってしまった。 最終日は、山鹿市の古代山城と装飾古墳館に行きました。 鞠智城跡 ゆるキャラはころう君 温故創生館 鞠智城跡 復元された八角形鼓楼と米倉。 嬉しくて駐車場に友人を置いて一人先に行く 以前の職場のパート仲間に城好きのお姉さまがいて、「日本100名城」を制覇し、ついでに「続日本100名城」も周っていた。 が、戦国時代のいわゆる普通のお城好きにとっては、「たまにある古代の城が興味ないから困…
吉野・飛鳥・奈良紀行 1 金峯山寺御開帳 吉野の金峯山寺の本尊蔵王権現三体を拝観したいというのが、長い間思っていたことである。二十三年前の秋にお参りした時は、秘仏のご本尊にお目見えすることは出来なかったが、今回は国宝仁王門の修理に伴い特別公開されるというのだ。前の参拝は近鉄で出かけたのだが、今回は家族に無理を言って車で出かけることにした。疲れも考えて周辺を廻る二日間の予定である。 吉野へは伊賀を経て、大宇陀から入る。宇陀は万葉集にも出てくる阿騎野の地で、人麻呂の著名な歌「東の野にかぎろいの立つ見えて返り見すれば月傾きぬ」が詠まれた土地である。山間に落ち着いた家々が点在し、日本の原風景のような懐…
奈良・吉野の金峯山寺にて秘仏の御開帳があるというので、それをメインに家族で観光してきました。 朝八時出発、いつものごとく東海北陸道から名神高速、名古屋高速、伊勢湾岸道、東名阪道と経由して、名阪国道を針IC で降ります。そこで、キツネが目の前を横切るのを見ました。 道の駅「針テラス」にてトイレ休憩です。いい天気なので、バイクでのツーリング客も結構見ます。 ここからは一般道で、山の中の国道369号をずっと南下します。まだ紅葉はさほどではありませんが、落ち着いた奈良の山間(やまあい)の道をずっと走って、とてもよい感じでした。わたしは、こういうところを走るのがいちばん好きなのだよなと思います。近鉄大阪…
これは地味な本だが(アマゾンで検索してもタイトル、著者ともにでてこない)、内容は驚くべきものがある。私が知りたくなったまさにそのことが書かれてある。大正10年生まれの、兵庫県高砂市議会議員であったらしい。6期務めたと巻末の略歴にある。 姫路の隣町の高砂市に石の宝殿という巨大遺跡がある。誰が作ったかははっきりしない。物部氏だという説もあれば、蘇我氏が作ったという説もある。 生石(おおしこ)神社(石の宝殿)https://www.hyogo-tourism.jp/spot/612https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E3%81%AE%E5%AE%9D%E6…
<テーマ> 天武王権 <日時> 2023年9月3日(日)午後1時~4時 <会場> さいたま市宇宙劇場5階 <最初に> 「友の会」の斉藤さんから、今回の講演は日本の国の基礎をつくった天武天皇の父(天武王権)についての話であることが説明された。『日本書紀』はこの天武天皇の父を消して記述し、天武天皇の後に天皇になった高市天皇を天皇ではなく、皇子にしていることが述べられた。 次に、次回以降の講演会の予定などについて話された。次回は11月18日(土)午後1時~4時に開かれ、テーマは「天武王権とその業績」である。会場はリニューアルされた埼玉県立歴史と民俗の博物館にもどる。 今回も、13ページの資料と3枚綴…
9月も半ばになってこぼれ種から朝顔の花が咲きました。 色は白の縁取り青の朝顔です。 毎日次々咲いて嬉しい花の一つです。 別名 牽牛花とも言われますが、 絵画などにも沢山描かれています。 下の写真は川越出身の小茂田青樹の図録です。 「牽牛花」(1924年)があります。 絵葉書。 小茂田青樹展 | 川越市立美術館 | 美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ 桔梗のことを日本では古くから万葉名で「あさがほ」とも言われています。 奈良県明日香村にある古墳の名前にも使われています。 天智天皇、天武天皇の母、第37代の斉明天皇(第35代皇極天皇)陵は、 牽牛子塚古墳と言われています。 詳細は下記から。…
夏至を境に、今日から1日ずつ日が短くなっていく。 私は、ピンホールカメラで写真を撮っているので、日没時間はとても気になる。 日が短くなると、取材中もゆっくりと昼食をとっていられない。だから、夏至になると、少し切ないものを感じ、冬至になると、翌日から1日が長くなっていくのだと、少し気持ちが明るくなる。 電灯がなかった古代は、活動時間に影響を与える一日の長さにとても敏感だったはずだ。冬至や夏至が強く意識されていたことは間違いなく、たとえば伊勢神宮の宇治橋が、冬至の日に真ん中から太陽が上ることなど、広く知られている。 話は変わるけれど、日本各地に、謎の巨石物体と言われるものが多数存在している。 古代…
今回は「六角墳」を扱う。考古学的な証明がつく3基のほか、調査できた六角墳を全てを扱った。一般的に八角墳は天皇陵が多く、六角墳は皇族で扱われることが多いとされる。八角墳、六角墳を時期とエリアにわけて示すことで、ヤマト王権の王族、もしくは有力豪族による勢力下を検証し、通説どおりであることを確認した。以下の流れで紹介していく。・1.マルコ山古墳・2.塩野六角古墳・3.津高団地遺跡群・奥池3号墳・4.海保大塚(かいほおおつか)古墳・5.杉山古墳群A号墳・6.真崎古墳群・真崎1号墳・考察・豆知識~六角形石室~・参考:六角墳と八角墳の建築年代 ■1.マルコ山古墳所在は奈良県高市郡明日香村真弓。築造は7世紀…
飛鳥時代、不思議な石が残されている。その一端として「猿石」をとりあげる。当時さまざまな人種が入り乱れ、国際色豊かな日本をつくっていった。猿石はその文化の痕跡と考えられる。次の通りで紹介していく。 ・吉備姫王墓内の猿石・吉備姫王・皇極天皇/斉明天皇・檜隅・36代孝徳天皇の詠んだ歌・まとめ ■吉備姫王墓内の猿石吉備姫王墓は奈良県高市郡明日香村にある。この中に計4体高さは1mほどの奇石がある。猿の顔に似ており通称「猿石」と呼ばれている。4体の像には外見から、左から「女」「山王権現」・「僧(法師)」「男」と愛称がある。猿石は吉備姫王の檜隅墓(ひのくまぼ)の棚内にある。渡来人をかたどったものではないかと…