明治維新から西南戦争までの、薩摩の人々のお話。この時期、薩摩を中心に日本が動いていたようなもので、もっといえば、薩摩の西郷隆盛と大久保利通の二人に日本が振り回されたとでもいいましょうか。西南戦争で西郷隆盛が滅び、薩摩隼人が滅び、日本は維新から十年して初めて明治統一国家となったといえるわけですが。その経緯を描いた作品。司馬遼太郎先生の作品の中では、私の中では「新選組血風録」「燃えよ剣」と共にベスト3に入ります。 文庫本にして10冊の長さ。そして多分最初の1~3冊は、いろいろな登場人物が出てきて、話もややこしいし、司馬先生お得意の「余談」もたくさん出てくるし、ちょっと読みにくいかも。でも、後半はも…