「NHKスペシャル封じられた第4の被曝ーなぜ夫は死んだのか」 <1945年、「広島」への原爆投下。3日後の「長崎」。その9年後、1954年に漁船・第五福竜丸が被ばくした「ビキニ事件」。 これに続く、“第四の被ばく”とも言える知られざる事件があった。 私たちの社会が長い間、その存在を忘却してきた被ばく事件がある。1958年7月 アメリカの水爆実験「ポプラ」によって、太平洋上で海洋調査を行っていた海上保安庁の測量船「拓洋」と巡視船「さつま」の乗員113名が放射線を浴びていたのだ。 事件から1年後、乗員の1人で「拓洋」の機関士だった永野博吉さん(当時34歳)は、急性骨髄性白血病でこの世を去った。 当…