財務省解体案と腐敗対策の限界 財務省の腐敗を断つには「解体しかない」――そう考える人は少なくない。最近、「財務省を解体し、歳入庁・歳出庁に分割すべきだ」という案を目にする。権力の集中は組織を腐らせる――確かに、それは真理である。 そこで、これを二つに分割することで、権力の集中を避け、同時に相反する機能同士を互いに監視させよう、という発想だろう。 一見するとこれは透明性を高める妙案に見える。だが――本当に問題解決につながるのだろうか? 歳入庁の狙いと限界 歳入庁を作る狙いは「徴税の効率化」「透明性の向上」「不正や腐敗の防止」と色々ある。 だが、近年の財務省解体論は、その不正・腐敗を受けてのことが…