我が家の庭にある蹲踞が降り蹲踞という珍しいものであることを知ってから、この様式に興味を持ち始めた。 いろいろと調べるうちに、ここ興聖寺の降り蹲踞が有名でスケールも大きいと聞いていたので、ようやく本物に出会うことができた。2メートルも降りていくので、実用性より意匠に重きを置かれているのかもしれない。 このお寺は古田家の菩提寺で、徳川幕府より謀反の疑いをかけられ切腹した古田織部の正室が夫や息子たちの菩提を弔ったので織部寺とも呼ばれている。降り蹲踞の奥にある石灯籠が、織部燈篭と呼ばれる様式で、火袋左右に日と月の形が彫られている。 下部に彫られているのがマリア像で、キリシタン燈篭と呼ばれる由縁である。…