歌舞伎座二部を観劇。こちらも八分位の入り。今月は三部とも揃って比較的良好な入りで、全部揃うのはコロナ以降中々なかった事。来月から一般の大向こうも解禁との事で、いよいよ歌舞伎座に日常が戻って来た印象である。春を迎えてわくわく感がとまらない。まことに喜ばしい。 幕開きは『仮名手本忠臣蔵』から「十段目」。散々「忠臣蔵」は観ているが、「十段目」の単独上演は珍しい。筆者は単独で観た事がない。前回観たのは七年程前に国立劇場の通しで観た。その時は歌六の義平、高砂屋の由良之助だった。今回の配役は芝翫の義平、幸四郎の由良之助、孝太郎のおその、橘太郎の了竹、男寅の伊吾、松江の文吾、坂東亀蔵の喜多八、福之助の弥五郎…