東大進学率という怪物と、東海地方の受験事情について 世の中には、得体の知れない怪物がいる。その名を「東大進学率」という。 春になると、この怪物は目を覚まし、名門校の門前に巨大な影を落とす。開成、灘、筑駒、麻布、桜蔭……名だたる進学校の名とともに、「東大○○名!」という数字が躍り、我々はその数字を見ては心を乱し、何かを悟ったような気になり、またため息をつく。 だが、ここでひとつ問いたい。そもそも、東海地方に生きる我々にとって、この怪物はどれほどの意味を持つのか? 関東や関西であれば、中学受験の選択肢は星の数ほどある。「東大に行きたければ開成」「医学部を狙うなら灘」などと、学校ごとに特色が明確で、…