二人で風呂に入れたことで、 ご機嫌になった私は、 歩き疲れも飛んでいた。 温泉街にランタンが灯ったら 外に出ようということになった。 それまでは、テレビを見ていた。 ローカルな番組が流れている。 5時過ぎたので、浴衣に着替えた。 玄関で、勝手に下駄を借りる。 履き慣等してあるので、 鼻緒もいたくない。 カラコロといい音が出る。 温泉街には、浴衣を着た人が、 あちこちにいた。 宿泊者の特権だね。 でも、外人は、浴衣の中に 派手なTシャツを着ていたり、 靴がスニーカーだったりと変だ。 夜の温泉街は格段に素敵だった。 ガス灯や宿の軒先の灯りが きらきらしている。 暗いのでぼんやりとした景色と なって…