家でコクの実で淹れたお茶を飲んでいると、 窓の外を詰まり掃除人の 「つまり~つまり。つまり~、つまりっ」 という掛け声が聞こえたので、 呼び止めて入ってきてもらった。 「こんにちは。どんな感じですか」 詰まり掃除人の男が 黒革の大きなバッグの中から 様々な器具を取り出しながら言った。 「最近、なかなか一致させたところに 飛ばないんです。 ちょっと反応が悪いみたいで」 僕がそう説明すると、 男は僕の背後へまわり、 棒のような器具を背中の真ん中に ぐりぐりと押し当てると、しばらく何かを 感知するように押し黙った。 「かなり詰まってますねえ」 棒を離し、男が言った。 「〝考えの錆〟がパイプを詰まらせ…