雑誌のレビューを見て、「面白そう、だけどしんどくなりそう」 と思い、読むのをためらっていた本。 植本一子さんという、エッセイもたくさん出されている 写真家の方の、トラウマ治療の日記。 著者とは年代は近いけれど、家族構成やこれまでの 経験など似ているところはあまりないのに、 冒頭の文から、激しく共感して、自分の体が楽器になったような どこかが共振して震え続ける感覚が止まらない。 誰かのつらさに、大きいも小さいもない。 私には私の生きづらさが確実にあって、それはこれまでの 経験によって作られている。トラウマという言葉が当てはまらなければ、 傷と呼んでもいい。 私の力は、誰にねじまげられ、何を奪われ…