ようこそ、歴史の袋小路へ。失敗学の博物館、館長のオパビニアです。 前回は、街に残された無用の長物トマソンを紹介し、建築のうっかりミスを愛でました。今回は、もっと笑えない、しかし笑うしかないうっかりミスの話をしましょう。 舞台は、人類の英知の結晶、NASA(アメリカ航空宇宙局)。テーマは「単位」です。 皆さんは、小学校の算数のテストで単位を書き忘れて減点されたことはありませんか?答えは100ですと書いたら、先生に100なんだ?リンゴか?ゴリラか?と怒られた経験。 理不尽に感じたかもしれませんが、あの先生は正しかったのです。なぜなら、たった一度の単位の変換ミスが、数百億円の国家プロジェクトを一瞬で…