コンピュータネットワークを階層化させ、個々を独立させることによって、各プロトコルの独立性と他環境への移植などをやりやすくするために定義されたネットワークの実装モデル。ISOによって標準化され「ISO 7498」となっている。ITU-Tでは「X.200」勧告。JISでは「JIS X5003」として定義している。
しかしながら実際に実装するには効率が悪く(非常に重くなる)また実情に沿っているわけではない。よって実際に実装されている例は少なく、現在ではOSI参照モデルはネットワークの構造を解説するための基礎的な概念としてのみ使われる事が多い。
大半のネットワークプロトコルはこれによって説明することが出来る。
たとえば現在ネットワークの事実上の標準モデル「TCP/IP」は、ネットワーク層を担うものが「IP(インターネットプロトコル)」で、「TCP」はトランスポート層、といった具合である。そのほかに現在はあまり使われなくなったが、NetBEUIやIPX/SPX、AppleTalkなどのように複数の層にまたがって機能するプロトコルもある。