安倍族のマスコミ弾圧第二段階宣言

※敬称略 ◆は参照報道、①〜はその要点


首相側近の加藤勝信官房副長官萩生田光一・党総裁特別補佐が、安倍に親しい若手議員40人を集めて、百田尚樹氏を講師に勉強会。そこでの発言がリークした。

安倍晋三はどうなろうと謝罪しない。謝罪の必要があれば、当人が謝罪する事案に過ぎぬと開き直り。安倍も閣僚も自民党中枢も一致して「報道から誤解される言い方」「品位を欠いた」ことを反省しても、その発言内容を否定することはない。

・安倍は「自民党がCM提供企業に自粛要請することはありえない」と言っているが、狡猾な嘘。15年前なら安倍と中川正一が直接マスコミを呼びつけて執拗で高飛車な抗議で辟易させた。今はもうそれも不必要なほどに、マスコミは恐れ慄いているから、毎月の食事会での片言隻句だけで「自己規制」。

・今回報道でも、朝日と毎日の差が際立っている。朝日は腰が引けている。安倍「本件の報道のされ方を逐一確認する必要がある」との発言を事前に予期して「自己規制」したのだろう。批判的部分も、自社ではなく沖縄の二紙を引用するだけである。

・安倍がマスコミ社長や編集長や政治部長を頻繁に呼びつけ会食と称して、「褒め殺し」をしているらしい。褒め殺しは「自主規制」の要求である。忖度できないマスコミは容赦なく叩きのめす。朝日のように。これで中央紙と全国ネットTVは制覇したが、地方紙が残った。それを潰す研究会だった。

・首相側近の加藤勝信官房副長官萩生田光一・党総裁特別補佐を譴責する考えなど毛頭ない。加藤勝信官房副長官などは百田発言に感動したと言ってのけた。

・安倍の本音;沖縄の新聞が歪曲報道を繰り返し、沖縄の民意を扇動している。これは報道の自由を逸脱する行為である。だから百田氏に批判されたのだ。沖縄の新聞の主張を政府が取り入れたら、中国が尖閣や与那国を軍事的に取ってしまうだろう。両新聞はそれを願っているのか?

・また安倍は、この件に関する他の報道機関がどのように報道したかを個別にチェックする必要があると述べた。政権を不当に貶める報道と判断されれば、抗議し撤回と謝罪を要求し、他社への見せしめにする予定だ、と恐怖政治の域に入ったニッポンを象徴する出来事。

・砂川浩慶・立教大准教授(メディア論);報道機関を『懲らしめる』『つぶさないといけない』と言うのは、『権力が知らせること以外、国民は知らなくていい』と言うのと同じ。言論で対抗せず、『メディアの経営を標的にする全体主義』の発想。

・前泊博盛・沖縄国際大教授(基地経済論);百田発言は言論封殺に意図。沖縄2紙を狙い撃ちしたが、メディア全体の問題。百田発言(趣旨;住民は基地で金を儲け、騒音賠償でまた儲ける。だがその住民は基地ができてから集ってきた連中だ)は事実に反し、感情的。

百田尚樹発言>
・沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどっかの島が中国に取られてしまえば目を覚ますはずだ
・もともと米軍普天間飛行場は田んぼの中にあった。商売になると基地の周りに人が住みだした。騒音がうるさいのは分かるが、あそこを選んで住んだのは誰だ

<複数の自民若手議員発言>
・『マスコミを懲らしめる』には広告料収入がなくなるのが一番だ。文化人や民間人が不買運動、日本を危うくするマスコミはとんでもないと経団連などに働き掛けてほしい

・・・安倍が「中国が尖閣を奪いにくる。守れるのは自民だけだ」と絶叫し、それに感動して歪んだイデオロギーだけで国会議員になった若手が40人存在するということ。恐ろしや、ニッポンの今も未来も。

◆「マスコミ懲らしめる」自民勉強会の発言が波紋(TBS)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2526691.html
安倍総理と親しい作家の百田尚樹氏を講師に萩生田・党総裁特別補佐など総理に近い中堅・若手議員37人が出席.

自民党議員からは広告主やスポンサーを通じて報道規制をすべきという意見が出ました。
「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番」
不買運動経団連などに働きかけてもらいたい」
「テレビの提供スポンサーにならないということが一番こたえる」

③「おごりでしょうね、自分たちに権力があると。メディアを自由に左右できるという、おごりの結果の発言だと思います」(民主党 岡田代表
「これが事実だとすれば大変ゆゆしき問題で、言論統制をする独裁政党といわざるを得ない」(維新党 今井政調会長

④「普通はですね、社長だったら自分とこの社員に責任持つんですよ。こんな会議をして本当に自民党として、恥ずかしいとか申し訳ないと思うとか、なんかそういうね、総理自身の言葉ないんですか」(民主党 辻元清美 衆院議員)

⑤「自民党は誤解されることがないように、しっかりと襟を正しながら、報道の自由は守りながら、しかし主張すべきことはしっかり主張していく」(安倍首相)

⑥講師役として出席した百田氏も不規則発言;
「沖縄のメディアは左翼勢力に乗っ取られている。なんとか知恵をいただきたい」(自民党議員)
「沖縄の2つの新聞社は、つぶさないといけない。沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」(百田尚樹氏)

⑦地元紙は強く反発:
「百田氏の発言は、政権の意に沿わない報道は許されないという言論弾圧の発想そのもの。言論の自由報道の自由を否定する暴論ではないか」(沖縄タイムス編集局 石川達也 次長)

⑧百田氏は26日、自身のツイッターで「質疑応答の雑談の中で『冗談』で言ったものだ」
宜野湾市民「いい気はしないですね」「とんでもない見当違いだね。沖縄の新聞はよくやっていると思いますよ」。

◆自民若手、マスコミ「広告収入なくなるのが一番だ」(テレ朝)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000053459.html
①25日、安倍総理に近い保守系若手議員が立ち上げた勉強会で、複数の議員から「マスコミを懲らしめるには、広告収入がなくなるのが一番だ」などとメディア批判が相次いだ。

②谷垣自民党幹事長「批判反論するということは、私は当然、なければいけないと思います。ただ、その主張の仕方にも品位が必要かな。企業がどこのスポンサーになるかは、それぞれの企業の判断だ」。

◆自民の“マスコミ懲らしめ”発言に遺憾 安倍総理(テレ朝)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000053495.html
①25日、安倍総理に近い保守系若手議員の勉強会に出席した議員から
「マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番だ」
「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」
などメディア批判が出ました。

②二階総務会長は「そこにいた責任者が責任を取るべきだ」と苦言を呈しました。

民主党・辻元衆院議員「こんな会議をして、本当に自民党として恥ずかしいとか申し訳ないと思うとか、そういう総理自身の言葉ないんですか」

④安倍首相「まさに報道の自由というのは、民主主義の根幹であると。当然、尊重されなければならないというのが安倍政権の立場であり、自民党の立場でもあるわけであります」

自民党:安保法案で報道批判続出…改憲派の勉強会(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/20150626k0000m010122000c.html
安倍晋三首相に近い自民党の若手議員約40人が25日、憲法改正を推進する勉強会「文化芸術懇話会」の初会合を党本部で開いた。懇話会は木原稔青年局長が代表で、首相側近の加藤勝信官房副長官萩生田光一・党総裁特別補佐も参加した。

琉球新報社の潮平芳和編集局長「『つぶさないといけない』という発言は沖縄2紙のみならず、国内のマスメディア全体の報道・表現の自由に対する重大な挑戦、挑発である。沖縄の現状を全く理解しておらず、残念である」。

沖縄タイムスの崎浜秀光編集局次長の「70年前の沖縄戦で、沖縄は本土の『捨て石』にされた。『中国に取られれば目を覚ますはずだ』との発言は、再び沖縄を捨て石にしようとする発想で、断じて許すことができない」。

◆百田氏発言:安倍首相「事実なら大変遺憾だ」(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/20150626k0000e010233000c.html
安倍晋三首相は26日午前の衆院平和安全法制特別委員会の集中審議で「報道が事実なら大変遺憾だ。(勉強会は)党の正式会合ではない。有志の会合だ。発言がどのように報道されたかは確認する必要がある。報道の自由は民主主義の根幹だと言うことでの議論だと思っている」。

②勉強会に参加した加藤勝信官房副長官は「(百田氏は)作家としての立場で話していた。意見は拝聴に値すると思った」とこの男は百田に心酔している。これが安倍側近中の側近。

菅義偉官房長官「地元メディアの報道は許された自由だと考える」が、加藤官房副長官の出席についても「政治家としての自由で、制約すべきでない」・・・菅の本音;偏向報道の自由もある。変更かどうかは読者が判断して、いやなら購読をやめる。まあそういうところがにこれからの活動の焦点。

石破茂地方創生担当相「言論弾圧と受け取られかねないようなことは心していかねばならない」。
山口俊一沖縄・北方担当相「自民党本部という場所柄を考えていただきたい」。
宮沢洋一経済産業相報道の自由を脅かすようなことは適当ではない」。

谷垣禎一幹事長「メディアに対して批判、反論はあっていいが、主張の仕方にも品位が必要だ」・・・谷垣の本音;発言は全く正しい。しかし言葉に品位が不足していた。諸氏は言葉の品位を学ぶ努力が必要だ。公明党井上義久幹事長「言論、報道の自由はしっかり尊重すべきだ」。

⑥民主、維新、共産3党は26日午前の衆院平和安全法制特別委員会の理事会で、会合について抗議した。自民党側は陳謝した。民主党長妻昭氏によると、自民党江渡聡徳筆頭理事が「謝罪する」と述べ、浜田靖一委員長も「しかるべき人に注意したい」と語った。

浜田靖一委員長は26日午後の特別委冒頭で、百田氏らの発言について「確認したところ、そのような趣旨の発言があったことが分かった。私としては、はなはだ遺憾であると存じている」と述べた。

自民党勉強会:報道に圧力、首相「遺憾」 批判噴出(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/20150627k0000m010079000c.html
安倍晋三首相は26日の衆院平和安全法制特別委員会で「報道※を承知していないが、『事実なら』大変遺憾。しかし、その方になりかわって勝手におわびすることはできない。発言する人物のみが責任を負うことができる」と強調し、謝罪を拒否。

※(1)複数の出席議員が「マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけてほしい」と発言
※(2)百田尚樹氏が「沖縄にある二つの新聞はつぶさないといけない」と発言。

浜田靖一委員長(自民)は午後の審議冒頭、「そのような趣旨の発言があったことが分かった」と認め、「甚だ遺憾だ」と発言した。

③しかし、安倍首相は午後の審議でも「確認していない。報道の自由を尊重するのは一貫した私の立場で、自民党が企業に圧力をかけてスポンサーを降りろとかは考えられない」と開き直った。
・・・10年以上も前から安倍と中川正一が中心となり、同様の活動を積み重ねている。

辻元清美氏(民主)は百田氏の沖縄発言に「危機感はないのか」と指摘。首相は「議事録も残っていない。確認のしようがない。今後、自民党が誤解されることがないようにしっかりと襟を正し、報道の自由は守りながら主張すべきことは主張し、反論には耳を傾け、政策を推進していきたい」。

菅義偉官房長官は「マスコミを懲らしめる」といった発言について「報じられたことが事実だとすれば、どう考えても非常識だと思う。国民の審判を受けて国会に来た人は、自らの発言に責任を持つべきだ」と不快感・・・嘘でしょ、嘘をつきとおすことがこの人の仕事

⑥砂川浩慶・立教大准教授(メディア論);報道機関を『懲らしめる』『つぶさないといけない』と言うのは、『権力が知らせること以外、国民は知らなくていい』と言うのと同じ。言論で対抗せず、『メディアの経営を標的にする全体主義』の発想。

⑦前泊博盛・沖縄国際大教授(基地経済論);百田発言は言論封殺に意図。沖縄2紙を狙い撃ちしたが、メディア全体の問題。百田発言(趣旨;住民は基地で金を儲け、騒音賠償でまた儲ける。だがその住民は基地ができてから集ってきた連中だ)は事実に反し、感情的。

百田尚樹発言
・沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどっかの島が中国に取られてしまえば目を覚ますはずだ
・もともと米軍普天間飛行場は田んぼの中にあった。商売になると基地の周りに人が住みだした。騒音がうるさいのは分かるが、あそこを選んで住んだのは誰だ

⑨複数自民若手議員発言
・マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番だ。文化人や民間人が不買運動、日本を危うくするマスコミはとんでもないと経団連などに働き掛けてほしい

・・・安倍が「中国が尖閣を奪いにくる。守れるのは自民だけだ」と絶叫し、それに感動して歪んだイデオロギーだけで国会議員になった若手が40人存在するということ。

◆百田氏発言、憤る沖縄 「一方的で乱暴」「誤解広まる」(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/ASH6V5SVZH6VTIPE02T.html?iref=comtop_6_02
宜野湾市の佐喜真淳市長は26日、「地権者は先祖代々の土地に帰りたいのであり、お金目当てというのは極めて遺憾。市民をばかにしている」と怒りを表明。

②安徳さん(80)=宜野湾市=「収容所から帰えされたときには、住んでいた集落は、滑走路に変わっていたという。終戦直後は居住地を自由に選べず、米軍に割り当てられたのは基地のすぐそば」。

◆「百田さんにも言論の自由ある」 松井一郎大阪府知事(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/ASH6V728TH6VPTIL02K.html?iref=comtop_6_03
①松井知事『講師として行った百田さんにも表現と言論の自由はある。ここぞとばかりに復讐だな。朝日と毎日は、百田さんの表現と言論の自由を奪っているのではないか。圧力をかけて』と、驚きの発言。こんなのを知事に選んだのは誰だ!


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◆9月3日 天安門広場で抗日戦争勝利70周年閲兵式が行われる(新華社)・・・当面の国家行事
http://jp.xinhuanet.com/2015-06/23/c_134348851.htm
【中日戦争開始78周年】記念式典7月7日・・・1937年のこの日、北京西南の盧溝橋で演習中の日本軍が中国軍から発砲されたと称して、宣戦布告なき「自衛戦争」を発動し、日中戦争に突入。1945年8月15日まで日本軍は中国沿海部の170万人の陸軍を張り付け、中国人3600万人を殺した。

【抗日戦争並びに世界反ファシズム戦争勝利70周年:日本無条件降伏文書署名】9月3日午前、中国共産党中央、全国人民代表大会常務委員会、国務院、中国人民政治協商会議、中央軍事委員会の名義で、北京の天安門広場で戦争勝利70周年記念大会(閲兵式あり)
・9月3日前後で、香港、澳門、台湾の同胞、海外の関係人士が抗日戦争勝利を記念する座談会を行い、中国人民抗日戦争並び世界反ファシズム戦争の重大な問題をめぐって国際学術研究討論会

柳条湖事件満州事変】9月18日、瀋陽市九一八歴史博物館で「勿忘九一八(九一八を忘れない)」式典・・・1931年柳条湖事件の日。「満州鉄道は日本財産」。日本の関東軍が柳条湖で満州鉄道を爆破し、それを中国による日本の生命財産に対する重大なる挑発として、中国東北地方(満州族朝鮮族地域)を軍事占領し、満州帝国樹立。それに成功すると次は、「満蒙は日本の生命線」と主張し、内モンゴルと北支を侵略し日中総力戦になった。日本は宣戦布告せず、あくまで「自衛のための戦争」と主張。

【台湾光復70周年】10月25日前後、台湾光復70周年記念大会と学術研究討論会を支援・・・1945年のこの日、日本の台湾総督府が中国戦区(総軍)に権限を委譲した。台湾は日本から中国に返還された。

【南京大屠殺犠牲者国家公祭】12月13日、南京市侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館で・・・1937年のこの日に日本軍が南京を占領。この日から2ケ月の間に大虐殺をおこなった。ただし、30万人という犠牲者数は南京城内だけでなく、杭州上陸から南京に至る行軍中の虐殺が含まれると考える。日本軍は食料強奪・強姦・虐殺・放火の限りを尽くしながら南京に到達した。
南京を首都そしていた蒋介石は1月前に漢口(武漢市)に拠点を移していたので、南京城は組織的抵抗もなく無血入場であったが、その日から日本の支配階級に流れる騎馬民族の血が発露し、日本軍は民間人と中軍兵士の見分けがつかないとして、全員を兵隊と見做し、捕虜にせず機銃掃射などで虐殺を繰り広げた。

安倍族のマスコミ弾圧第二段階宣言−2

※敬称略 ◆は参照報道、①〜はその要点

◆沖縄・報道の自由、威圧 自民勉強会(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11828505.html?ref=pcviewer
百田尚樹氏は、報道陣に公開された冒頭で「反日とか売国とか、日本をおとしめる目的で書いているとしか思えない記事が多い」とマスコミ批判、議員は「そうだ!」と盛り上がった。
その後、会合は「非公開」に。出席者への取材によると、報道規制を正当化する発言が相次いだ。

大西英男衆院議員】(東京16区、当選2回)
「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。安倍晋三首相も言えないことだが、不買運動じゃないが、日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」。

井上貴博衆院議員】(福岡1区、当選2回)
青年会議所理事長の時、マスコミをたたいたことがある。スポンサーにならないことが一番(マスコミは)こたえることが分かった」。

百田尚樹氏】
「新聞よりテレビだ。五つの民放が、自由競争なしに地上波という既得権益を手放さない」(高市早苗総務大臣に言って、周波数使用の定期更新で報道に条件を付けるか、更新を拒否する可能性もあると示唆すればすむ)

【長尾敬衆院議員】(比例近畿ブロック、当選2回)
「先生なら沖縄のゆがんだ世論を正しい方向に持っていくために、どのようなアクションを起こすか。左翼勢力に完全に乗っ取られている」(このセンセイ『沖縄のゆがんだ世論』だそうです。)

百田尚樹氏】
「本当に沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん。沖縄県人がどう目を覚ますか。あってはいけないことだが、沖縄のどっかの島でも中国にとられてしまえば目を覚ますはずだ」。議員たちは笑いでざわめくのみで、発言を注意する声はなかった。

百田尚樹氏】
「もともと普天間基地は田んぼの中。周りに何もない。基地の周りが商売になるので、みんな住みだし、今や街の真ん中に基地。騒音は煩いが、そこを選んで住んだのは誰やと言いたくなる。基地の地主たちは大金持ち。彼らはもし基地が出て行ったりしたら、えらいことになる」。

百田尚樹氏】さらに、
「左翼は沖縄に基地があるから、米兵が沖縄の女の子を強姦すると批判するが、データ的にいうとひどいウソだ。米兵が犯したレイプ犯罪よりも、沖縄県全体で沖縄人自身が起こしたレイプ犯罪の方が、はるかに率が高い」とまで述べた。

百田尚樹氏】最後に、
「政治家は言葉が大事。『負』の部分はネグったらいい。いかに心に届くかだ」、会場からは大きな拍手。

木原稔・党青年局長】(勉強会の代表)は会合後「百田氏は自分の強い信念に基づいて発信し、国民に受け入れられている。われわれ政治家が学ばなきゃいけない」と語った。

【出席者の一人】も26日夜、「百田さんの話がめちゃくちゃ面白かったから、居酒屋トークみたいになっちゃったんだよ」と軽い調子で振り返った。

■首相陳謝せず「私的な会」(だから批判させないぞ)
②「事実であるとすれば大変遺憾だが、行政府の責任者としてだれがどう発言したのか報告するのは難しい」。浜田靖一委員長が発言内容を確認したと報告後も、首相が事実関係を説明することはなかった。

③「報道の自由」や「沖縄との信頼関係」を揺るがす発言だが、明確な陳謝もなかった。
首相は「その場にいないにもかかわらず、勝手におわびすることはできない。発言した人物のみが責任を負うことができる」(と唯我独尊そのもの。この男はその本質において絶対に謝罪しない。)

④さらに「私的な勉強会で『自由闊達な議論』がある。言論の自由は民主主義の根幹をなすものだ」と党内処分を否定した。(自民党言論の自由はあるが、新聞TVに報道の自由は無いと言いたげ。この会合は報道弾圧によって民主主義を破壊する勉強会なのだ。)

⑤野党が特に問題視するのは「(勉強会は)首相の応援団。安倍政権の体質が本当に劣化している」(辻元氏)とみるためだ。勉強会には首相側近の加藤勝信官房副長官らが参加したが、逆に、同じ日に開催を予定していたリベラル系議員の勉強会には、党執行部が「時期が悪い」と中止させられた。

⑥異論を封じる姿勢はメディアに対しても続く。昨年の衆院解散直後、党はテレビ各局に選挙報道の公正中立を求める文書を送付。今年4月には党幹部がテレビ朝日とNHKの幹部を呼び、報道番組の内容について事情を聴いた。(慰安婦報道訂正でも安倍側が朝日を総攻撃させ、大企業のCM消滅)

■沖縄2紙「言論弾圧の発想そのもの」;
沖縄タイムス琉球新報は26日、武富和彦、潮平芳和両編集局長名で「百田氏発言をめぐる共同抗議声明」を発表した。

百田尚樹氏の「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」という発言は、政権の意に沿わない報道は許さないという“言論弾圧”の発想であり、民主主義の根幹である表現の自由報道の自由を否定する暴論。

⑨政権与党の国会議員が「自民党本部」で開いた会合でありことは重大だ。出席議員側が沖縄の地元紙への批判を展開し、百田発言を引き出している。その経緯も含め、看過できるものではない。

⑩百田氏は「(米軍普天間飛行場は)もともと田んぼの中にあった。基地の周りに行けば商売になるということで人が住みだした」とも述べた。戦前の宜野湾村役場は現在の滑走路近くにあり、琉球王国以来、地域の中心地。この種の誤解が自民党内で振りまかれたことは重大だ。その訂正も求めたい。

⑪政府に批判的な報道は、権力監視の役割を担うメディアにとって当然であり、批判的な報道ができる社会こそが健全だと考える。批判的だからつぶすべきだ―という短絡的な発想は、いずれ全国のマスコミに向けられる恐れのある危険きわまりないものだ。

沖縄タイムス琉球新報は、今後も言論の自由表現の自由を『弾圧』するかのような動きには断固として反対する。

■百田氏「冗談のつもり」朝日新聞の取材に
⑬「報道されている発言内容は、出席議員との雑談のなかでポロッと出た軽口。冗談のつもり、本意ではない。出席者の誰かが『沖縄の人やメディアの意識はやっかいだ』と言ったので、『やっかいやなあ、(沖縄の二つの地元紙は)つぶさんとなあ』とは言った。

⑭砂川浩慶・立教大学准教授(メディア論)「今回の百田氏の発言は『本音トーク』。人選段階で何を話すかは想像できる。自分たちの思いを代弁する人を呼んでいるわけで、今の自民党の思いが反映されている。

・安倍政権では、たびたびメディアを名指しした批判が問題になってきた。報道の自由の根っこにあるのは少数意見の尊重。東京から見て『少数』である沖縄の意見を『つぶせ』というのは権力のおごりで、民主主義の根幹を理解していない」。

◆百田氏発言:安倍首相「事実なら大変遺憾だ」(毎日)
http://mainichi.jp/select/news/20150626k0000e010233000c.html
菅義偉官房長官「地元メディアの報道は許された自由だと考える」が、加藤官房副長官の出席についても「政治家としての自由で、制約すべきでない」・・・菅の本音;偏向報道の自由もある。偏向かどうかは読者が判断して、いやなら購読をやめる。まあそういうところをこれからの活動の焦点にするのだろう。

※安倍の本音;
・沖縄の新聞が歪曲報道を繰り返し、沖縄の民意を扇動している。これは報道の自由を逸脱する行為である。だから百田氏に批判されたのだ。

・沖縄新聞の主張を政府が受け入れたらどうなるか・・・中国が尖閣や与那国を軍事的に奪い取るが、両新聞はそれを願っているのか? 中国の侵略を軍事的に阻止できるのはこの安倍だけだ。

・また安倍は、この件に関する他の報道機関がどのように報道したかを個別にチェックする必要があると述べた。政権を不当に貶める報道と判断されれば、抗議し撤回と謝罪を要求し、他社への見せしめにする予定だ・・・『恐怖政治』の域に入ったニッポンを象徴する出来事。

谷垣禎一幹事長「メディアに対して批判、反論はあっていいが、主張の仕方にも品位が必要だ」・・・谷垣の本音;発言は全く正しい。しかし言葉に品位が不足していた。諸氏は言葉の品位を学ぶ努力が必要だ。

※発言の品位を問題にするだけで、発言内容は正当なる主張であると言わんばかりだ。会合そのものがファシズム同好会による民主主義を破壊遊びであるが、しかし彼らの首領が日本の全権力を握って、国民統合の象徴である天皇を睥睨する上皇然としだした。1930年よりもいっそう危険だ。

③二階総務会長は「そこにいた責任者が責任を取るべきだ」と苦言。

◆木原・自民青年局長を更迭へ 党幹部「世が世なら切腹」(朝日)
http://digital.asahi.com/articles/ASH6W466XH6WUTFK002.html?iref=comtop_6_01
自民党執行部の一人は27日、「青年局長の更迭は当然。世が世なら切腹ものだ。勉強会で問題発言したのは別の議員かもしれないが、責任は免れない」と語った。

※この種の会話が安倍側近では日常的なのだと推測する。その安倍側近間の会話を、「尖閣が中国に取られる」という歪んだイデオロギーだけで議員に採用された、若手議員に面白おかしく訓導する教育係りが百田尚樹。そんなに訓導したのなら、切腹作法とか特攻激突操縦法とかすればいい。