HDD

CRF

http://d.hatena.ne.jp/rainbowring-abe/20060808

外交問題評議会のメンバー 00:07
引き続き『軍隊なき占領』から引用です。



 富と権力を手にしたアメリカ人の集まりであるニューヨークの外交問題評議会(CFR)は、新世界秩序の立案をする目的で第一次世界大戦直後の1921年、J・P・モルガンのパートナー、ラモントらにより設立された。CFRのメンバー、なかでもロックフェラー系の中枢メンバーは次々に壮大な世界秩序のビジョンを生みだしてきた。また、外交問題専門誌『フォーリン・アフェアーズ』(年五回刊)を発行し、今日、直面する重要問題に関し国民のコンセンサスを求めている。CFRのパワーブローカーたちは、次いで、国民にとって何が最上の利益であるかを地域のエリートに「教育」すべく影響力を行使するのである。ほとんどマスコミに登場しないため、一般には知られていないが、CFRのメンバーはアメリカの政治と外交に重要な影響を及ぼしている。Imperial Brain Trust(by Shoup and Minter)によれば、1940年から73年までアメリカの対アジア政策決定者の圧倒的多数がCFRのメンバーだった。一部を挙げると、デイビット・ロックフェラー、アレン・ダレス、ジョン・F・ダレス、ハリー・F・カーン、ヘンリー・キッシンジャー、という錚々たる顔ぶれだった。

●本書の登場人物

カーン、ダレス兄弟の他に、アベレル・ハリマン、ロバート・ラベット、ジョン・J・マクロイ、ユージン・ドゥーマン、ジョージ・ケナンなど。

●元大統領

ビル・クリントンジョージ・ハーバート・ブッシュ(元CFR理事)、ジミー・カータージェラルド・フォードリチャード・ニクソンドワイト・アイゼンハワー、ハーバート・フーバー

●ブッシュ(父)政権閣僚に占める主な会員

リチャード・B・チェイニー副大統領、コリン・パウエル国務長官ドナルド・ラムズフェルド国防長官、ジョージ・J・テネットCIA長官、コンドリーザ・ライス国家安全保障問題担当補佐官、イレーン・チャオ労働長官、クリスティン・ウイットマン環境庁長官など。

クリントン政権閣僚に占めていた主な会員

マドレーン・オールブライト国務長官、ローレンス・サマーズ財務長官、ピーター・ターノフ国務次官、アンソニー・レイク国家安全保障問題担当大統領補佐官、ウォレン・クリストファー国務長官、レス・アスピン国防長官、ウイリアム・コーヘン国防長官、ウィンストン・ロード東アジア・太平洋担当国務次官補、ローラ・タイソン国家経済委員会議長、ジェフリー・ガーデン商務次官、ブルース・バビット内務長官

●1949年以降の国務長官全員。歴代のCIA長官、国連大使、通商代表の圧倒的多数。

●歴代の駐日大使

ダグラス・マッカーサー二世(マッカーサー元帥の甥)、ロバート・S・イソガソル、ジェームズ・D・ホッジソン(元ロッキード社幹部)、マイク・マンスフィールドマイケル・アマコスト(ミスター外圧、ブルッキングス研究所ウォルター・モンデールゴールドマン・サックス社シニアアドバイザー)、トーマス・フォーリー(元下院議長)、ハワード・H・ベイカ

●上記以外の会員の一部

アラン・グリーンスパン連邦準備制度理事会長)

ジョージ・R・パッカード(米日財団理事長)

デニス・ウェザーストーン(J・P・モルガン会長兼CEO)

ジョン・ピーター・バークランド(ディロン・リード社会長兼CEO)

ジョージ・ソロスヘッジファンドの帝王と呼ばれた謎の投機家、慈善事業家)

アルジャー・ヒス(ソ連のスパイと判明した元カーネギー国際平和財団総裁、ルーズベルトの顧問)

サミュエル・ハンチントン(『文明の衝突』の著者)

フランシス・フクヤマランド研究所のシニア・リサーチャー、『歴史の終わり』の著者)

シーモア・トッピング(ピューリッツアー賞管理責任者、コロンビア大学院教授)

エドワード・サイード(『オリエンタリズム』で知られるコロンビア大学教授)

キャロル・グラック(明治イデオロギーの研究『日本近代の神話』を著したコロンビア大学教授)

ティーブン・グローバード(米芸術科学アカデミーの機関誌『ディーダラス』編集長)

カール・セイガン(天文学者

W・W・ロストウ(『経済成長の諸段階』で有名な経済学者、ケネディ大統領の顧問、元OSS

アーサー・シュレンジャー二世(政治学者、ケネディ大統領の顧問、元OSS

ジェームズ・W・モーレー(日本国際政治学会太平洋戦争原因研究部編『太平洋戦争への道』を英訳した歴史家。元東アジア研究所教授)

ロバート・クリストファー(元『ニューズウィーク』外信部長、元ピューリッツアー賞管理責任者、『ジャパニーズ・マインド』の著者)

エズラ・ヴォーゲル(『ジャパン・アズ・ナンバーワン』の著者、ハーバード大学教授)

ジェームズ・ファローズ(『USニューズ&ワールドリポート』編集長、カーター大統領の首席スピーチライター、『日本封じ込め』の著者)

エレン・フロスト(米通商代表部参事官、『日米新時代をどう切り開くか』の著者)

ヒュー・ボートン(日米講和条約の作成に関わった歴史学者、『戦後日本の設計者』の著者)

ルシアン・パイ(『エイジアン・パワー』の著者、元米政治学会会長)

マウリス・ジャンセン(日本政府より「文化功労賞」に選ばれた日本近代史研究の泰斗)

ジェームズ・アベグレン(アジア企業研究の第一人者、著書に『KAISYA-The Japanese Corporation』、上智大学比較文化学部教授)

ロバート・A・スカラピーノ(アジア問題の権威とされる政治学者、カリフォニア大学の名誉教授)

フランク・B・ギブニー(元国務省・太平洋経済協力委、TBSブリタニカ副会長、ポモナ大学太平洋研究所長)

エドワード・J・リンカーン(モンデール駐日大使補佐官、ブルッキングス研究所シニア・フェロー)

モートン・ハルペリン(沖縄返還交渉をお膳立てした元国務次官補代理)

ハーバート・パッシンGHQのCIE部長として日本に世論調査の手法を紹介した学者)

ダニエル・ヤンケロビッチ(日本のマーケッティング業界にも影響を及ぼした社会・世論分析家)

ジョージ・ギャラップ(世論調査機関ギャラップ社の創設者)

ダニエル・エルズバーグ(国防総省ベトナム秘密文書を『ニューヨーク・タイムズ』に暴露。元ランド研究所職員)

アン・クリッテンデン(ロッキード事件を早くから把握していたと暴露した元『ニューヨーク・タイムズ』記者)

レズリー・ゲルブ(元『ニューヨーク・タイムズ』コラムニスト、93年以降CFR総裁)

A・M・ローゼンソール(『ニューヨーク・タイムズ』コラムニスト)

バーバラ・ウォルターズ(ABCテレビのキャスター)

ダン・ラザーCBSイブニングニュースのアンカー)

トム・ブロコー(NBCナイトリー・ニュースのアンカー)

キャサリン・グラハム(『ワシントン・ポスト』社主)

セリッグ・ハリソン(カーネギー財団の東アジア戦略学者、元『ニューパブリック』『ワシントン・ポスト』記者)

マイケル・ノヴァク(『ワシントン・スター』『フォーブス』などのコラムニスト、『資本主義の精神』の著者)

ウィリアム・F・バックレー・ジュニア(アメリ保守主義の長老、『ナショナル・レビュー』編集発行人)

ノーマン・ポドーレツ(『コメンタリー』編集発行人、新保守主義の政治評論家)

アーヴィン・クリストル(『パブリック・インテレスト』編集長、著書に『新保守主義』)

ネイザン・グレイザー(新保守主義の言論誌『ナショナル・インテレスト』共同編集長、ハーバード大学

ベン・ワッテンバーグ(討論番組『シンクタンク』の司会者として有名な学者、元ジョンソン大統領のスタッフ)

ノーマン・オーンスタイン(元『USAツゥディ』のコラムニスト、アメリカン・エンタープライズ研究所の研究者)

エドワード・ルートワック(湾岸戦争の戦略策定にあたった学者、ジョージタウン大学CSISシニア・フェロー)

ポール・A・ボルガー(元FRB議長)

ズビグネフ・ブレジンスキーCSIS顧問、元大統領補佐官

サイラス・R・バンス(元国務長官、ジャパン・ソサエティ会長)

キャロル・L・ウィルソン(MIT教授、AEC原子力委員会初代総括責任者)

ジョセフ・S・ナイ二世(元NIC国家情報会議議長、元国防次官補、国家安全保障問題担当)

ポーラ・J・ドブリアンスキー(地球規模問題担当国務次官)

リチャード・N・ハース(国務省政策企画部長)

ポール・ウォルフォウイッツ(元国防副長官、世界銀行総裁)

ほか、会員数は約三千三百余名。