<台風>潜水艦使い海水温度下げて抑制 三重の会社が特許

三重県桑名市の鋼(こう)構造物設備会社が、台風が進む海域に潜水艦を出動させ、海中の低温水をくみ上げて海面水温を下げることで勢力を弱める構想をまとめ、このほど日本とインドで特許を取得した。海面水温が高いと台風の勢力が維持されることに着目して考え出したという。

 この会社は伊勢工業で、06年1月に日本と米国、インドの3カ国で申請、今年7月に日本とインドで認められ、近く米国でも認められる見通しという。

 特許は「海水温低下装置」という名称で、潜水艦の両側に長さ20メートル、直径70センチのポンプ付き送水管を8本取り付けたうえで、水深30メートルから低温の海水を海面にくみ上げる仕組みだ。

 発案者である同社の北村皓一社長(84)によると、潜水艦1隻当たりの送水能力は毎分480トン。潜水艦20隻を台風の進路に配備すると、1時間で周辺海域5万7600平方メートルで水温を3度程度下げられ、台風の勢力を弱められるという。

 気象研究所茨城県つくば市)などによると、台風の発生には海水温が25〜26度以上であることが重要な条件で、勢力を維持するには27度以上が目安になるという。同研究所は今回の特許について「現状では台風の進路予想の精度などに課題はあるが、理論上は台風を小さくすることが可能」と評価している。

 北村社長は、これまでも水道管の漏水を内部から補修する「内面バンド」など約30件の特許を取得しているが、特許使用料などの対価は求めてこなかった。今回の特許も、構想に対する公的機関のお墨付きを得るのが目的と話している。

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ティラノサウルスは人間サイズだった?

白亜紀の生存競争で頂点に君臨していた大型肉食恐竜ティラノサウルス・レックス(T・レックス)。しかし最新の研究によると、初期進化段階の8000万年間は人間よりも小さかったという。昨年の6つの新種など最近の化石発見から、ティラノサウルス科の恐竜が急成長を遂げて大型化したのは、進化系統の遅い時期であったことが明らかになった。

 共同研究者でニューヨークのアメリカ自然史博物館に所属するコロンビア大学博士課程の古生物学者ティーブン・ブルサッテ(Stephen Brusatte)氏は次のように話す。「10年前まではティラノサウルス科の恐竜は5、6種しか知られておらず、どれもT・レックスのような大型で最上位の捕食動物だった。だが現在は、ジュラ紀から白亜紀にかけての1億年の間に生息していた約20種が確認されており、小型犬サイズから全長約12メートルのT・レックスまでと大きさも幅広い」。

 ティラノサウルス科は約1億6500万年前のジュラ紀中期に起源を発する。その後8000万年間は小型のままだったが、初期の種にも二足歩行や門歯のような歯などT・レックスと似た特徴があった。

 だが、長い腕を持つ種や頭部が比較的小さい種など、身体的特徴が大きく異なる化石も見つかっている。「最古の種とT・レックスとではかなり違う。進化に1億年ほどはかかっている」とブルサッテ氏は言う。

 ティラノサウルス科の大きさが急成長した理由や過程はまだ解明されていない。「約8000万年前に大型化しただけでなく、生態学的にも巨大な地位を占めるようになった。勢力を拡大し捕食動物の頂点に君臨するようになったのだ」とブルサッテ氏は話す。

 ただ、古生物学者にとって残念なのは、この急激な進化上の変化が、化石記録が乏しい白亜紀中期の1500万年ほどの期間に起きていたことだ。

 ブルサッテ氏によると、次の事実が判明しているという。「初期の8000万年間はアロサウルス科やメガロサウルス科など、ほかのグループの大型肉食恐竜が生息していたため、ティラノサウルスは長期間にわたり抑圧されていた。その後、何らかの理由でほかのグループが絶滅し、ティラノサウルスに繁栄のチャンスが訪れたのだ」。

 新しい化石はティラノサウルス科の進化系統に関する貴重な証拠となっているが、一方でハイテクを駆使した分析からも、T・レックスや近縁種の生存中のリアルな姿が再現されている。たとえば、巨大なT・レックスは動きはゆっくりだが、嗅覚や聴覚が鋭敏で、骨を噛み砕く能力を備えていた。

 CTスキャンのような画像化技術を使ってティラノサウルスの能力や行動を再現したところ、脳の大きさや内耳の構造も判明した。生体力学的モデルを応用したコンピュータープログラムに大量のデータを投入して、筋肉の強度や脚の動きをシミュレーションする研究もある。

 また、T・レックスなどいくつかの種ではさまざまな年齢の化石も見つかっており、ソフトウェアに身体のサイズや年齢のデータを入力して相関させると、まるで生物学者が生きている動物を観察するのと同じように、恐竜が成長する様子をバーチャルに再現できるという。

 このような研究によって、現在ではティラノサウルス科の恐竜に対する認識が一段と深まっており、定説とはかなり異なる姿が浮かび上がってきている。メリーランド大学ティラノサウルスを研究するトーマス・ホルツ氏は、「テクノロジーのおかげで既存の化石から新しい知見がもたらされており、生きている動物と同じように研究を進めることができるようになった。単一の骨格だけでは無理な方法だ」と話している。

 今回の研究は7月17日付の「Science」誌に掲載されている。パワーストーン

ツメのけがに苦しむ宇宙飛行士

宇宙服のグローブを装着して作業やトレーニングを行うと、手のひらが大きいほどツメがはがれ落ちやすいことが最新の研究で明らかになった。

 研究チームの一員、マサチューセッツ工科大学(MIT)の宇宙航空学者デーバ・ニューマン氏は、「船外で活動した宇宙飛行士がこぼす不都合ナンバーワンは、ツメの外傷など手のけがだ。小さな手の持ち主でもそれは変わらない」と話す。「グローブの設計は非常に難しい。手も体と同じくらい自由に扱えなくてはならないからだ」。

 極低温で空気のない宇宙空間にさらされる宇宙服と同様、グローブも地球の大気圧環境をある程度再現する必要がある。しかし、ガスで予圧されたグローブは、膨らんだ風船のように硬くなってしまう。そのため船外活動(EVA)、いわゆる宇宙遊泳の際に、微妙な運動制御が難しくなる。

 これまでの研究で、2002〜2004年に報告された船外活動中の宇宙飛行士のけがの症例352件のうち、47%が手に関するものとわかっている。そして、手のけがの半数以上が、指先やツメがグローブ先端の内側に詰まっている硬いキャップと接触して生じていた。

 また、船外活動時に指先に継続して圧力がかかるため、激痛が生じ、ツメが爪床(そうしょう)からはがれ落ちる「爪甲剥離(そうこうはくり)」の状況に至るケースも複数あった。

 ツメの異常で済んでいる間はまだ良いが、緩くなったツメがグローブの中でひっかかると非常に面倒な事態となる。「また、爪床がむき出しになると、グローブ内部の湿気により、細菌や酵母菌などによる二次的な感染症へつながる恐れもある」とニューマン氏は話す。

 ツメは完全にはがれ落ちても、時間がたてば再び成長する。ただし、同じ形には戻らない場合もある。現在のところ、保護用の包帯を巻くことやツメを短く切っておくことしか対策がなく、場合によっては極端な予防措置に走る飛行士もいるという。「船外活動の前にあらかじめ自分でツメをはがすという話を聞いたことがある」。

 現在のグローブの設計は、厚い保護層と加圧した気密層で構成されている。この構造により、宇宙飛行士は船外環境の寒さや飛来する微小隕石から保護される。

 アメリカのメーン州にある民間の宇宙服設計会社フラッグスーツLLC(Flagsuit LLC)の創設者ピーター・ホーマー氏は、「グローブを加圧すると、快適で柔らかい布地の表面が、自転車のタイヤに空気を入れたときのように硬くなる」と話す。同社は、NASAが主催するグローブ開発の技術コンテスト「アストロノート・グローブ・チャレンジ(Astronaut Glove Challenge)」で2度の受賞経験がある。

「グローブで硬いものを操作するときには水ぶくれや傷ができることもあるし、気密性を高めるゴム質の素材と肌との摩擦も大きい」。船外活動時、宇宙飛行士はこのようなグローブを6〜8時間連続して装着する必要があるという。

 快適なグローブの設計を支援するため、MITのニューマン氏が所属する研究チームでは、ツメの外傷が宇宙飛行士の指の長さと関係しているのではないかと考え調査を開始した。

 研究チームは、アメリカのテキサス州ヒューストンにあるNASAジョンソン宇宙センターに保存されている宇宙飛行士の医療記録データベース「傷害追跡システム(Injury Tracking System)」からデータを収集した。けがの記録と身体測定値が揃っている232人の宇宙飛行士のうち、22人が少なくとも1度の爪甲剥離を報告している。

 しかしチームの予想は裏切られ、指の長さよりも手のひらの大きさに統計的な関係を見い出すことになった。中手指節関節(指と手のひらの接合部)の外周が長いほど、ツメの外傷が大きな問題となっていたのだ。

 外周が約23センチ以上という大きな手のグループの場合、船外活動時にツメにけがをする可能性が19.6%であることがわかった。一方、外周が小さい飛行士が作業中にツメを失う可能性はわずか5.6%だった。

 前述のフラッグスーツLLCのホーマー氏は、今回の研究を受けて次のように話す。「これまでは、指先での作業中にツメに外傷を受けると思われており、そのため指の長さが重視されていた。しかし、今回提示された“手の幅”という仮説でも、宇宙飛行士の症状は十分に説明できる。中手指節関節部の幅が大きいと、グローブで締め付けられ血流が滞る。指関節の血液循環が乱れるため、ツメを支える組織が損傷し、やがては爪甲剥離につながる」。

 同氏はこう続ける。「グローブにはヒーターが入っているのに、多くの宇宙飛行士が“船外活動中に指先が冷える”とも報告していた。これまで謎だったのだが、これも指の血液循環の問題として説明できるかもしれない。宇宙飛行士の手のけがに取り組む上で、今回の研究はまったく新しい方向性に光を当てた」。

 ホーマー氏は今後の設計プランにおいて、グローブのすべてのパーツをカスタマイズ可能にし、手の幅を含め宇宙飛行士個人にフィットさせる点を重視していくという。

 一方、研究チームのニューマン氏は、「“フィットさせる”といっても個人の好みもあるから完全な問題解決とはならないかもしれない。指の動きを増幅・再現するロボットアームをグローブ内に組み込むという選択肢も有効だろう。また、ガチガチの予圧服の代わりに、柔軟な素材で身体にフィットする圧迫式の宇宙服も考えられる」と話す。

「どのようなアプローチにせよ、重要なのは宇宙服のグローブが作業の妨げにならないことだ」。

牽牛子塚古墳、盗掘と南海地震で損傷・飛鳥の皇族古墳は軒並み被害

八角形墳で斉明天皇(在位655〜661年)の墓であることがほぼ確実となった奈良県明日香村の牽牛子(けんごし)塚古墳など、この地域に築かれた皇族クラスの古墳が、軒並み中世ごろの南海地震で損壊していたことが、専門家の調査でわかった。地震直前に大規模な盗掘を受けていたことも判明。盗掘時の破壊で古墳全体のバランスが崩れたことで、地震の揺れに耐えきれなかった可能性が高く、盗掘と地震の“負の連鎖”が浮かび上がった。

 村教委によると、牽牛子塚古墳では、盗掘時の遺留品とみられる出土土器から鎌倉〜南北朝時代に盗掘を受けた可能性が高いという。この時期には各地の古墳で盗掘が増えており、時代の混乱期で世相が不安定になったためともいわれている。

 古代遺跡の地震に詳しい寒川旭(さんがわあきら)・産業技術総合研究所招聘(しょうへい)研究員(地震考古学)が現地調査したところ、被葬者を納めた石室(幅5メートル、奥行き3・5メートル、高さ2・5メートル)には長さ3メートル前後にわたって亀裂が入り、南北朝時代の正平16(1361)年の正平南海地震などが要因という。

 正平南海地震紀伊半島沖の太平洋上に延びる「南海トラフ」を震源とし、マグニチュード(M)8・4前後、明日香村一帯では震度6弱の揺れが襲ったとされる。

 寒川氏は「重さ推定70トンもある石室に、地震だけでこれほど亀裂が入るとは考えにくい」とし、「直前の盗掘で古墳が破壊されてバランスを崩したためではないか」と推測する。

 一方、石室の亀裂は、地震ではなく墳丘の盛り土の重さが原因との説も根強い。これに対し京都大防災研究所の三村衛(まもる)准教授(地盤工学)は、亀裂の方向などから石室の上方や横から一気に衝撃を受けたことが要因とし、「盛り土の厚さは2〜3メートルで、2階建て住宅ほどの加重しかかからず、地震による亀裂ではないか」と指摘する。

 地震被害を受けた古墳は、約500メートル南方のカヅマヤマ古墳(7世紀後半)が、盗掘で石室が荒らされたあとに正平南海地震が襲って石室がほぼ全壊したことが過去の調査で判明している。

 牽牛子塚古墳から約200メートル西方の真弓鑵子(かんす)塚古墳(6世紀中ごろ)、約1・3キロ東にあり飛鳥美人などの国宝壁画で知られる高松塚古墳(7世紀末〜8世紀初め)も中近世ごろの南海地震で石室に亀裂が入ったとされている。

 これらの古墳を調査した寒川氏は「盗掘で石室の一部が破壊されるのは、木造建物から柱1本抜いたようなもので、急に不安定な状態になる」とし、「盗掘さえなければ、南海地震に襲われても大きく損傷することはなかったのではないか」と話した。

肉食恐竜、低い姿勢で歩行か=7000万年前の「ガリミムス」―林原博物館

モンゴルの南、ゴビ砂漠西部の約7000万年前(白亜紀後期)の地層から見つかった中型肉食恐竜の後ろ足と足跡の化石を分析したところ、従来の推定より低い姿勢で歩いていたことが分かった。獲物を見つけた際などに素早く動けるよう、普段から低い姿勢だった可能性が考えられるという。林原自然科学博物館(岡山市)の松本幸英研究員と石垣忍副館長が、富山大で開かれる日本地質学会で20日発表する。
 モンゴル古生物学センターとの共同調査で全身骨格が発見されたこの化石は、ダチョウに似た「ガリミムス」(全長約3.5メートル)とみられる。同じ地層で見つかった大型肉食恐竜タルボサウルスの足と足跡の化石の分析でも、同様に低い姿勢だったと推定された。
 松本研究員は「化石の発見場所は当時、川近くでぬかるんでいたとみられ、乾燥した場所での歩き方はまだ分からない」としながらも、「真っすぐ立つより、後ろ脚を少し曲げた低い姿勢の方が敏しょうな動きができる。肉食恐竜の運動能力は高かったのではないか」と話している。 

夜空のピラミッド“黄道光”が見ごろに

9月中旬、北半球では黄道光とよばれるピラミッド型の淡い光のタワーが観測しやすくなる。黄道光を観測するには春分秋分のころが最適だ。秋には日の出の約1時間前に東の地平線の上空を、春には日没直前に西の地平線の上空を見るとよい。

 黄道光は最も明るく見える場合でも天の川の暗い部分ほどの明るさしかないため、大気中のもや、明るい月光、光害などがあると、そのほのかな光の三角形は見えなくなってしまう。

 一般に黄道光が見えやすいのは、空の暗い郊外で、特に月の出ていない夜である。月が完全に地球の影に隠れる新月に当たる2010年9月8日から、月が満ちていく数日間は観測の好条件が揃うことになる。

 秋の黄道光は日の出に近い時間帯に出現するため、昔は朝日の光と間違えられることが多く、“偽りの夜明け(false dawn)”と呼ばれるようになった。シカゴにあるアドラープラネタリウム天文学者ゲザ・ギュク氏は、「イスラム教の世界では、黄道光と本物の夜明けを見分けることは礼拝時刻の判断に関わる重要な問題だ」と説明する。

 ただし、黄道光は特徴のある形をしているため、朝日の光と見分けることができるはずだという。「朝日の光は地平線に対して平行だが、黄道光は主に垂直の柱状かピラミッド型をしている。太陽が昇る前に現れる三角形の柔らかい真珠色の輝きが黄道光だ」。

 天の川の恒星やガスが地球から何光年ものかなたに広がっているのと異なり、黄道光の発生源は内太陽系に存在する。内太陽系には何10億個ものちりの粒が黄道に沿って平らな円盤状に広がり、太陽を周回している。黄道とは地球から見た太陽の見かけの通り道を結んだ太陽系の仮想的な平面で、黄道12星座の通り道でもある。

 このちりの円盤は“黄道光塵雲(こうどうこうじんうん)“と呼ばれ、太陽付近から火星の軌道を越え、木星の軌道に向かって広がっている。このちりに太陽光が反射して拡散し、地上からは光の輝きとして見える。「太陽系のちりは黄道の平面に沿って集中しているので、黄道光も同様に集中する」とギュク氏は語る。

 黄道光は1年を通して観測可能だが、北半球の中緯度地域では春と秋に黄道が地平線に対してほぼ垂直となる。そのため、平行に広がる日の出や日没の光と黄道光を見分けやすくなる。

 最近まで、黄道光塵雲のちりのほとんどは小惑星の衝突によってできたと考えられていた。しかし2010年4月に発表された研究では、このちりは木星の軌道に接近した彗星の破片だとしている。この研究によると、巨大な木星の強い引力で彗星からちりが引き寄せられ、太陽を周回する軌道に集まることで、黄道光塵雲にちりが絶えず補充されているという。