神護寺・虫払い行事


神護寺は、僕の最も好きなお寺の一つである。
高雄のバス停から急な石段を上ること20分で、風格ある山門に到着する。


毎年、5月1日から5日まで国宝6点を含む多くの寺宝が公開され、虫払いと呼ばれている。
教科書で習った源頼朝像や平重盛像の本物をガラス越しではなく、文字通り指呼の間から見ることのできる貴重な機会である。
有名な弘法大師の灌頂暦名はさすがにガラスケースに収められている。
弘法大師の直筆を見ることのできる貴重なもので、ところどころ文字が修正されている。
これを、「弘法も筆の誤り」というのだと、僧侶がまことしやかに語っていた。
同じく国宝の両界曼荼羅(高雄曼荼羅)は奈良国立博物館にお出まし中で、見ることはできなかった。

一緒に行った社会科の先生は、教科書に載っている「紀伊国桛田庄図」の本物を見ることができたと大興奮していたのが印象的であった。

金堂に向かう階段は屈指の紅葉の名所であるが、青紅葉もとても鮮やかである。

緑の向こうには、唐櫃越えの山並みを見渡すことができる。


お寺を開いた和気清麻呂のお墓。
山寺ゆえか、広大な山内はとても落ち着ける場所である。

長岡京朝堂院跡


平城京から平安京に遷都される間、10年間だけ都があったのが長岡京であることは、だいぶん知られるようになってきた。

古文書等でその存在は知られていたものの、発掘調査により位置が特定されたのは、昭和30年(1955年)というから最近の出来事である。


大極殿など長岡京の中心街は長岡京市ではなくお隣の向日市にある。
交差点の名前も大極殿となっていて、一帯は静かな住宅地である。

京都市立芸大・上村松篁


市立芸大にはアートスペースがあり、だれでも自由に訪れることができる。
今は、OBである上村松篁さんの在学時代の絵画が展示されている(当時は、市立絵画専門学校といった)。

花鳥画で有名な松篁さんが描いた珍しい女性画である。

後の花鳥画の片鱗を見ることができる屏風である。

京都市立芸術大学


京都市立芸術大学が京都駅の東に移転して初めての春を迎えた。
一般には京都芸大として馴染みが深いのだが、あろうことか別の大学が京都芸大と改称したので、混乱を惹き起している。
京都造形芸術大学の方が親しみがあったのだが、余計な事をしてくれたものだ。
キャンパス自体は市民に開かれたものとなっており、だれでも自由に入ることができる。
折りしも新入生向けのオリエンテーションが行われていたようで、


デッキの上からボトルに入った水を流すというパフォーマンスをやっていた。
これぞアートという人がいるかもしれないが、
アートに無知な身としては、なんのこっちゃさっぱり分からない。

花だより・長岡天満宮


桜が終わるのと入れ替わるようにつつじが各地で咲き始める。
京都近郊では、ここ長岡天満宮キリシマツツジが有名である。
八条が池を横断する参道の両側に咲き誇り、さながらツツジのトンネルを歩いているようである(訪れたのは4月24日だが、やや盛りは過ぎていた)。



長岡天満宮のある乙訓地域は日本一良質なタケノコの産地として有名で、
中でも境内にある錦水亭はタケノコ料理専門店として名を馳せているが(池に突き出すように座敷がある)、我々は店の前の藤棚だけを見学して引き返した。