ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

こうくるのか!

 海外で学んだ経験や働いた経験があると、国家機密を漏らす恐れが高まる―。10日施行の特定秘密保護法の制定過程で、同法を所管する内閣情報調査室(内調)がこうした考えを関係省庁に示し、学歴や職歴の調査が必要と強調していたことが7日、共同通信の情報公開請求で開示された政府文書で分かった。
 文書は内調が2011年11月、内閣法制局との会合で示したメモ。
 海外の学校や国内の外国人学校で教育を受けた経験、外国企業での勤務経験も挙げ「外国への特別な感情を醸成させる契機となる」「外国から働き掛けを受け、感化されやすい。秘密を自発的に漏えいする恐れが存在する」としている。(共同)東京新聞 2014年12月7日 18時02分

 なんと、なんと!この政府が本当に大馬鹿者であることは誰しもが知っていることだろうけれど、こんなことをいいだしているんだぞ。そのうち英語を使う人間は敵性傾向のある人間だと言い出すぞ。
 そういえばどこかの新書に、英語なんて必要ない、といったような本があったような気がする。

天丼

 私にとっての三大ごちそうの一つである天丼を久しく食っていない。銀座の松坂屋の地下一階にあった天一のイートインが大の贔屓だった。なくなる前に一番高い奴を食っておけば良かった。それからこの方、天國で食べたくらいだろうか。出かけたついでに、そうだ、銀座TACTのあの通りに小ハゲ天という「ハゲ天」の小店が出ていたことを思い出した。これは昔はINZのどこかにあった奴ではなかったか。そうだあそこへ行けばどうにかなるかもしれないといってみた。ここは安い。ベスト天丼が970円だっただろうか。
 頼んで待っていると中国人のお客が入ってくる。見るからに観光客だ。もちろんこれだけ銀座が中国人の観光客に覆われている現状から見たら、まぁ、当たり前だろう。多分、ガイドブックに出ているに違いない。何しろホールの店員さんのひとりだって外国人だった。
 このあとはいった銀座のアップル・ストアなんぞにいたっては悲惨なくらいに中国人の客しきゃいないのである。それもワンワンしているのである。その上お買い上げはなんといっぺんに数台まとめてだったりするのである。昔のパリの日本人観光客のブランドバッグお買い上げ風景のようである。
 とても昔のように冷静にあれこれためつすがめつするような状況ではない。これも円安のおかげなんだろうなぁ。ところでアップルって日本の会社でしたっけ?日本企業が儲かっているわけじゃないのね。
 待っているうちに他のお客のテーブルに「はい!スペシャル天丼です!」というものが運ばれてくる。それでも1,000円だそうで、ベストよりもスペシャルの方がなんぼか上で、穴子が載っている。
 やってきてみると、ご飯は少なくて、具の蓮根がやけに目立つ。赤だしが旨くない。独特の匂いがする。ちょっといやだなぁと思っていたら、烏賊のかき揚げの衣がべちゃだった・・・。至極残念だ。安いから仕方がないとはいえ、970円は昼飯としてはそれほど安くない。これだから安物買いの銭失いといわれるのだ。やっぱり葵丸進の天丼にしておけば良かった。

 中公文庫でジョン・ダワーの「吉田茂とその時代」(上・下)を発見した。おっ!文庫になったのか、と思ったけれど、実は一度出たものの再版だった。一旦手にしたんだけれど、背表紙を見て、いやこれはうちにあると思いとどまった。再版になって表紙が変わっている。しかし、うちに帰ってみたらうちにあるのは、単行本の二冊だった。
 中公文庫は吉田茂の「回想十年」を文庫で全三巻で出す。その上巻が出ている。今月中巻が出て、来月下巻が出るのだそうだ。かつてあんなに苦労して全四巻をそろえたのに、今頃になって文庫でだすのか。

世界 2015年 01月号 [雑誌]

世界 2015年 01月号 [雑誌]

 新連載として澤地久枝xドウス昌代「海を渡る手紙」というのが始まっている。どんなやりとりがされるんだろう。ドウス昌代の「イサム・ノグチ」を映画化した松井久子によると、ドウス昌代は「たいへんなひと」だったそうだが。ドウスは76歳、澤地は84歳である。元気な人は元気なのだ。私は多分これまでのドウスの作品をすべて読んでいるはずだ。そういえばRAAのことを初めて知ったのは彼女の著作だったのだろう。
マッカーサーの二つの帽子 (講談社文庫)

マッカーサーの二つの帽子 (講談社文庫)

週刊 金曜日 2014年 12/5号 [雑誌]

週刊 金曜日 2014年 12/5号 [雑誌]

窮する

 大昔。小学校に入ったか入らないの頃。うちのおふくろが近所の三浦屋という手芸用品の小さな店に行って、チャコ(Tailor's chalk裁縫を行う際に布に直接印を付けるために用いる)を買ってきてと頼まれた。はぁ〜い!といって渡された硬貨を握りしめて出た。入り口に開けたばかりのリンゴの箱があって、中に籾殻がギッシリだった。そのまますっとお使いに行けば良かったのに、つい、そこでいじり回していたら、その籾殻の中に硬貨が転がり落ちた。かき分けども、かき分けども、見つからない。焦った!見つからない。途方に暮れた。
 「あのお金じゃ買えなかった!」と咄嗟に嘘をついて家に入った。「そんなはずはないわ、前もその値段だったんだから」とおふくろが言う。値段が上がったといって、その分の金を貰って、買ってきたとしても、おふくろが次に買いに行ったらばれちゃうんだし、なにも、この中にお金を落としたといって一緒に探して貰えばいいのに、そんなことをしたと怒られるのがいやだったばっかりに、事態はもっと悪くなっちまったって事なんだ。
 それと同じ事が政治の世界でも起きている。目の前の得票を増やしたいばっかりに、あとでやる気もない公約を口にして騙している。すぐにわかる嘘なのに、今の選挙を通り過ぎて議員になっちまえば何をしても良いって。

だから

麻生太郎財務相は7日、札幌市内で行った衆院選の応援演説で、社会保障費の増大に絡み、「高齢者が悪いようなイメージを作っている人がいっぱいいるが、子どもを産まない方が問題だ」と述べた。
 社会保障負担が増えるのは「子どもを産まないこと」が原因と指摘したもので、批判が出る可能性がある。麻生氏は「子どもが生まれないから、子ども3人で1人の高齢者(を支え)、もう少しすると2人で1人(を支える構図)になる」と指摘。増大する社会保障費を賄うため「みんなで少しずつ負担する以外に方法がない」とも強調した。【横田愛毎日新聞 2014年12月07日 22時09分(最終更新 12月08日 07時49分)

 だから、奴はなにもわかっちゃいないといったではないか。高齢者が悪いというイメージがあるというのは事実だ。しかしそれは、これまで年金を貰っていた人たちはきっちりともらえているけれど、今の若者たちが貰う側に回った時にはとてもそれを支えてくれるほどの次世代がいないという事実を述べているに過ぎない。
 だから次の世代が年金をもらえるように積立制度に切り替える根本策が必要なのだし、そうでなくても、次世代がなんの躊躇もなく結婚し、子どもを育てられる環境を作ってあげなくてはならないんだっていってんのに、自民党公明党も自分たちの懐に転がり込む金のことばかりにかまけているじゃないか。保育園と高齢者ケア施設がどんどんできるような政策をとっているのか、自分の胸に手を当ててよく考えたらわかりそうなものだ。そんなことすらわからない奴が何が政権党の副総理だっての!?
 こんな状況なのに、マスコミも有権者自民党公明党に投票し、あまつさえ投票に行かない奴だっているんだから、この国なんてもうぼろぼろになってもしょうがないだろ!?え?

追記

AFPDecember 7, 2014 10:52 PM

"There are many people who are creating the image that (the increasing number of) elderly people is bad, but more problematic is people who don't give birth," Aso said in a speech in Sapporo, local media reported Monday.

 麻生太郎副総理兼財務相は9日の閣議後の記者会見で、少子高齢化に伴う社会保障費増に絡み「子どもを産まないのが問題だ」とした発言に関し「誤解を招いた」と述べ、不適切な表現だったとの認識を示した。麻生氏の釈明を受け、菅義偉官房長官は「全く問題ない」と擁護したが、上川陽子法相は「閣僚はいかなる状況でも、理解してもらえる発言をすべきだ」と苦言を呈した。
 麻生氏は、保育施設などの不足で産みたくても産めないのが問題との趣旨だったと釈明し「きちんと説明するのを省いてしまった。時間をかけるべきだった」と述べた。
 菅氏は会見で「野党は発言の一部分だけを取って攻撃している。国民は麻生氏の説明を理解してくれる」と強調。甘利明経済再生担当相は「麻生氏は時々『てにをは』を間違ってしまう。産まないことではなく、産めないことが問題。思いは同じだ」と語った。
 塩崎恭久厚生労働相は「政府として少子化対策の重要性を言いたかったのではないか」と指摘した。(東京新聞2014年12月9日 夕刊)

 そうか、そうくるのか。じゃ、その問題だという「産みたくても産めない」状況をこれから政権与党の閣僚としてどうしていただけるというのか、それを語れよ。菅官房長官よ、国民は全然理解なんてしていねぇよ。塩崎よ、年金を株式市場にプレゼントして見得を切っている塩崎よ、その重要な少子化対策をおまえはどうするっていうんだ、今ここでいって見よ!こんな奴らにどうして投票できるんだ。彼らにどうしてこの国を任して棄権なんてできるんだ!全く、絶望国家だ。

2014年12月07日のツイート