「出家」のため!

スポーツニッポン』の記事;


清水富美加、5日から姿見せず…幸福の科学側「出家するという事実は間違いない」
2017年2月12日 9時4分

スポニチアネックス


 女優の清水富美加(22)が芸能界を引退することが11日、分かった。知人によると先月下旬、所属事務所に「(宗教法人)幸福の科学に出家します」と報告した。今月4日に関西テレビのレギュラー番組「にじいろジーン」に出演したのを最後に5日から仕事現場に姿を見せておらず、所属事務所は連絡が取れない状態になっているという。

 清水は1月下旬にマネジャーを呼び出し、幸福の科学側の弁護士2人立ち合いのもとで「仕事をやめて幸福の科学に出家します。幸福の科学のために働いていきたい。(女優の)仕事をやめて専念したい」と引退を口にし、弁護士も「両立はできない」と話した。マネジャーが慰留しても意志は固かったという。

 幸福の科学広報局は「清水さんが出家するという事実は間違いございません」とし、今後の活動については「決まり次第、ご説明させていただきます」と話した。
http://news.livedoor.com/article/detail/12662921/

See also


Narinari.com編集部「幸福の科学に“出家”清水富美加がメッセージ」http://www.narinari.com/Nd/20170242272.html


「出家」という言葉を読んで、オウム真理教かよ! と一瞬思った。「幸福の科学広報局」も「出家」という言葉を認めている。幸福の科学*1では、何時の間にかに「出家」制度ができていた。知らなかった! これは明治以降の新宗教、特に仏教系新宗教が採ってきた組織論的モデルを幸福の科学は踏襲しないということを意味する。新宗教は、プロの宗教者(僧侶や神主)に対する反発もあって、基本的に在家信者の運動として展開してきた。勿論、教団の規模が大きくなれば、官僚制の必要も生じ、教団のスタッフとして宗教活動に専念する信者も出てくる。しかし、彼(彼女)らは教団組織や関連団体に就職したのであって、出家したとはいわない。これは(最初の近代的宗教である)プロテスタント的な組織論に準拠しているといえるだろう。カトリックでは聖職者は属人とは異なった霊的意味を持つ身分であり、一旦出家して聖職者になったら還俗しない限り生涯聖職者である。それに対して、プロテスタントにおいて聖職者は宗教的な専門知識や見識に基づく専門職(profession)と見做される*2。あくまでも職にすぎないので、定年退職すれば、ただの信者に戻る。仏教の僧侶も俗人との霊的身分の差異ということではカトリックの聖職者と同じであろう。在家信者の共同体である従来の新宗教(例えば創価学会立正佼成会或いは阿含宗)に対して、生温いぜ! と反発したのが、出家至上主義を掲げるオウム真理教ということになる。

*1:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060818/1155865603 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070704/1183564169 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080315/1205588069 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090524/1243104117 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090531/1243712248 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090602/1243971742 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090621/1245524625 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090625/1245896110 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090722/1248288363 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090729/1248880500 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090813/1250132039 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100106/1262751634 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100423/1272025220 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110304/1299212006 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110827/1314422112 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20120107/1325897887 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20120427/1335522040 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20121124/1353736726 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130507/1367924630 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130515/1368634116 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130716/1373934906 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130720/1374342477 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130731/1375247307 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130818/1376754867 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130904/1378258730 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20131227/1388119547 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141022/1413911431 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141029/1414579989 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141108/1415467841 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141220/1419089121 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150202/1422851433 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150301/1425180108 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150307/1425718006 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160128/1454000440 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20161114/1479142340

*2:イスラームでもそう。

「私の人生すべてを壊された」

朝日新聞』の記事;


愛知の中3男子が飛び降り自殺 グランフロント大阪

2017年2月11日02時14分

 愛知県一宮市教育委員会は10日、市立浅井中学校3年の男子生徒(14)が6日夜に大阪市内で自殺したと発表した。市教委は「生徒が思い悩んでいたことに気付かなかった」と説明。一方、遺族側は「学校に改善をずっとお願いしていた」と主張している。

 市教委の説明では、男子生徒は6日午後11時40分ごろ、大阪市北区のJR大阪駅前にある商業施設「グランフロント大阪」の7階から飛び降りたとされる。8日に大阪府警から浅井中に連絡があったという。

 市教委は10日夜、「適切な対応ができなかったことは誠に申し訳なく、強く責任を感じている」。中野和雄教育長も「遺族の意向で、これ以上はお答えできない」とコメントした。

 生徒の遺族は朝日新聞の取材に対し、「昨年から両親が何度も学校に足を運び、改善をお願いし続けてきた」と明かし、生徒が悩んでいたことは学校側も把握していたはず、と指摘している。

 遺族や捜査関係者によると、男子生徒は「自殺する」との趣旨を家族に伝えて家を出て、行方がわからなくなっていた。その直前、友人に携帯用ゲーム機を預けた。メモ機能を使った遺書が残されており、教師との関係で悩んでいたといった内容も記されていたという。

 浅井中は全校生徒約600人。そのうち3年生は5クラスで計約200人。市教委は、カウンセラーを配置して生徒の心のケアにあたる。
http://www.asahi.com/articles/ASK2B6CXRK2BOIPE02D.html

実は「遺書」は「教師との関係で悩んでいたといった内容」では済まないものだったらしいのだ。
NTVの報道;

「担任に人生を…」男子中学生が自殺 大阪

2017年2月12日 2時29分

日テレNEWS24


 一宮市教育委員会によると、今月6日、市内の浅井中学校に通う3年生の男子生徒(14)が、遺言を記したゲーム機を友人に託したのち、大阪駅にあるビルから飛び降り自殺したと発表した。

 遺言には「担任によって私の人生すべてを壊された」と書かれていたという。

 市教委は10日、「死を選ぶまでに思い悩んでいたことに気付かなかった」といったん発表した。

 しかし、遺族から去年の10月には学校に相談していたと指摘されたのを受け、11日、「気付かなかったという表現は、適切ではなかった」として訂正した。

 学校は、担任の教諭(47)を自宅謹慎処分にした。

 また、市は第三者委員会を設置し、原因の究明に努めるとしている。
http://news.livedoor.com/article/detail/12662244/

『読売新聞』の記事;

自殺中3 担任に不信感 一宮市教委謝罪
2017年02月12日


 愛知県一宮市の市立中学校に通う3年生の男子生徒(14)が飛び降り自殺した問題で、市教育委員会は11日、記者会見を開き、男子生徒が自殺した要因の一つに担任と学校に対する不信感があったとして、謝罪した。また、自殺に至った経緯を調査したり、学校の対応を検証したりする第三者委員会の設置に向けた準備を始めたことを明らかにした。

 男子生徒は今月6日夜、大阪市のJR大阪駅前のビル7階から飛び降り、亡くなった。市教委によると、男子生徒は、昨年秋の体育祭で手を負傷した際の対応や同級生らに対する態度などを巡り、担任の40歳代の男性教諭に不信感を抱いていた。このため、学校側は朝の会などを別の教諭に任せ、男子生徒が男性教諭の授業を受けずに済むようにしていたという。

 一方、男子生徒が自分の携帯ゲーム機に、男性教諭に人生を壊されたなどとして、「私などが生きていても誰も必要としないでしょう」とするメモを残していたことも判明。男子生徒はゲーム機を友人に預けていた。男性教諭は、市教委の聞き取りに「とてもつらい」と話しているが、男子生徒との間に何があったのかについては、はっきりしていない。男性教諭は9日から自宅謹慎しているという。

 市教委の中野和雄教育長は、第三者委員会を設置する考えを示したうえで、「生徒の命を守れず、誠に申し訳ない。担任と学校の責任については今後調査し、厳正に対処する」と話した。
http://www.yomiuri.co.jp/chubu/news/20170212-OYTNT50000.html

「担任によって私の人生すべてを壊された」というのが真だとしたら、相当の仕打ちを受けたということだ。自分の女を寝取られたりしたらかなりのダメージだろうけど、それでも「人生すべて」は壊れないだろう。それ以上のこと。ただ、「男子生徒は、昨年秋の体育祭で手を負傷した際の対応や同級生らに対する態度などを巡り、担任の40歳代の男性教諭に不信感を抱いていた」という記述と「担任によって私の人生すべてを壊された」というのとはギャップがありすぎ。まあ、内申書の関係もあって、中学3年生には教師との権力関係がよりシヴィアに映るということは以前からあったと思う。実際、「担任」と「男子生徒」のほかに「同級生」も関わっているようなので、この「担任」が極悪のトンデモ教師なのか、逆にとんでもない冤罪に巻き込まれた寧ろ被害者なのかは、ほかの生徒や教師の証言によって、孰れは自ずと明らかになるのかも知れない。
また、疑問に思ったのは時期の問題。何故この時期に自殺しなければいけないの? ここまで耐えて来て、もうそろそろ高校入試があって、来月は卒業式。卒業式の後、お礼参り*1ということで、「担任」をぼこって、バイバイすればいいじゃん、と思ってしまう。

紅坊(2015年10月)

2015年10月18日。

「問題ない」。紅坊*1








紅坊。







『已然/未然(No Longer/Not Yet)』@民生現代美術館*2


民生現代美術館*3



紅坊。

有名人だった

毎日新聞』の記事;


著作権法違反>他人の作品交ぜて写真集「ばれぬよう加工」

毎日新聞 2/10(金) 9:59配信



 ◇52歳容疑者を逮捕

 他人が撮影した写真を自らの作品と偽って写真集に掲載し販売したなどとして、長野県警生活環境課などは9日、著作権法違反(公衆送信可能化権侵害など)の疑いで、東京都小平市小川町2、自称団体職員、横田升吾容疑者(52)を逮捕した。容疑を認めているという。

 逮捕容疑は、2014年11月〜15年4月、他人が霧ケ峰高原などで撮影した写真3点を、自らが撮影したと偽って写真集に掲載して販売。また、14年7月〜15年5月、他人が撮影しブログに公開していた阿蘇山の風景写真を、自らが撮影したと偽ってNHK長野放送局ホームページ上の投稿写真コーナー「撮るしん。」で発表、不特定多数が閲覧できる状態にした、としている。写真集は、フェイスブックを通じて県内外3人に1冊5000円で販売したという。

 15年5月、「ネットの写真を盗用している」と外部から情報提供を受け、同課などが調べていた。【川辺和将】

 ◇「お金がなく収益を上げようと」

 横田容疑者は逮捕される前、上田市に住んでいたことがあり、毎日新聞の取材に「お金がなく収益を上げようと思って写真集を販売した。買ってくれた人に申し訳ないことをした」と語っていた。

 横田容疑者によると、インターネット上の写真を盗用して2種類の写真集を作って販売。手口は、インターネットの検索サイトで写真を検索し「自分のイメージに合った写真」をコピー。パソコンの画像加工ソフトで「ばれないように」と元の写真を反転させたり色味を変えたりし、写真用品店のサービスを使い写真集にまとめた。

 写真集の一つは価格を5000円に設定し約85冊を、もう一つは3880円で約15冊を売ったと説明。販売先はSNSで知り合った人らで1冊につき1000円の収益になった。2種類の写真集には花や星空などの写真計50枚弱が使われたが、「自分で撮った写真もある」と話した。県警はうち一つの写真集について著作権を侵害した疑いで逮捕した。

 横田容疑者は写真が趣味だった。2014年、無職になり、「ブログでアクセスを増やして広告収入を得よう」と考え、注目を集めようとフェイスブックで「プロネイチャーフォトアーティスト」と名乗り写真を投稿し始めた。写真集は「お金を稼ぐために販売を始めた。よくないとは分かっていたが、販売数が多くないのでばれないと思っていた」という。

 写真を盗用されたアマチュア写真家の男性(52)は「ネット上で公開した写真が転用されることはよくある。企業に無断で使われたことも。著作権に関する知識の普及が必要だと思うが、今回のは悪気がない転用などと違い、加工して販売までしており悪質だ」と憤った。【巽賢司】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170210-00000016-mai-soci

色々と興味深いこと、或いは疑問なことはあるのだが。検索してみると、この横田升吾というおっさんは既にネット上に悪名を轟かせた有名人だったのだ*1。「自称プロカメラマンの横田升吾が起こした大量の写真盗用・販売事件の全容解明と被害者からの情報収集サイトです」と銘打った『【横田升吾 写真盗用・販売事件】まとめサイト』というのもある*2。作品を「盗用」された方々の証言を読むこともできる*3。だから、今更! とも思ったし、またこういうケースに警察権力が刑事事件として介入することの是非を巡っての議論もあるんじゃないの? とも思った。
まあ、これは一部で言われる〈絶景〉写真ブーム*4の果ての事件というような気もする。

*1:See eg. 「ネットで盗用疑惑が囁かれていた自称写真家がFacebookで権利侵害を認めて謝罪」http://www.buzznews.jp/?p=1740856

*2:http://blog.goo.ne.jp/netpolice_2015

*3:See eg. 中原一雄「私は怒ってる!ヒドい写真盗用に遭ったので経緯と対策をまとめてみた!」http://photo-studio9.com/photo-illegal-use/ 「ダメ・ゼッタイ!写真盗用!」http://niigata-hoshizora.at.webry.info/201505/article_5.html

*4:See 武田砂鉄「“データ修正”された絶景写真集がブームになる理由」http://bylines.news.yahoo.co.jp/takedasatetsu/20140621-00036609/ Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20140810/1407632985 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20141004/1412445184 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20160728/1469721302 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170111/1484104286

谷口ジロー

『サンスポ』の記事;


2017.2.11 23:47
漫画家の谷口ジロー氏が死去、69歳 「孤独のグルメ」などの作画


 テレビドラマ化された人気漫画「孤独のグルメ」や「『坊っちゃん』の時代」などの作画で知られ、欧州を中心に海外でも高く評価された漫画家の谷口ジロー(たにぐち・じろー、本名治郎=じろう)さんが11日、病気のため東京都内で死去した。69歳。鳥取市出身。葬儀・告別式は親族のみで行う。喪主は未定。

 1971年「嗄れた部屋」でデビュー。明治時代を舞台に、作家の関川夏央さんとともに明治の文豪らの姿を描いた「『坊っちゃん』の時代」で98年、手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した。また、作画を手掛けた「孤独のグルメ」(原作は久住昌之さん)は俳優の松重豊さん主演でドラマ化された。

 フランスの芸術文化勲章シュバリエを受章するなど、欧州を中心に海外でも高く評価された。


漫画評論家同志社大教授の竹内オサムさんの話
「フランスなどで発展した漫画、バンド・デシネの影響を強く受けており、欧州で特に評価が高かった。絵は細密で安定し、日常をさりげなく切り取った。日本人漫画家には珍しい作風で、独特の作品世界にはコアなファンが多かった。「孤独のグルメ」に代表されるように、中年男性をリアルに、落ち着いたタッチで描くのもうまかった」
http://www.sanspo.com/geino/news/20170211/sot17021123470002-n1.html

吃驚。
See also


新保信長「仏勲章受章 谷口ジロー氏「日本でももっと評価して」」https://nikkan-spa.jp/10074