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2018-01-11

表紙&ジャケット到着

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 昨日10日、『廃墟の眺め』の表紙の箔押し見本が届きました。

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 続いて今日、ジャケットの箔押し見本が届きました。

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 まあジャケットのデザインは本扉とほぼ同じ(いつも扉のデータを流用して一部箔押しに変えてるだけ)なので、写真で紹介するまでもない気もしますが、とはいえ、ジャケットができると「いよいよだなぁ」という気持ちが湧いてきて、やっぱりワクワクします。

 今回は少しずつ少しずつ出来上がってきますねー。どれもいい感じに仕上がっています。

 あとは製本、本の完成を待つのみです!

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2018-01-08

『決定版 ビジュアル 大相撲図鑑』

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 昨年少しお手伝いした本が届いたので紹介します。

 『決定版 ビジュアル 大相撲図鑑』(服部祐兒 監修、汐文社 )。

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 出版元サイトの紹介文には、

児童書初の本格的大相撲図鑑。日本大相撲協会のバックアップのもと、本場所および稽古中の写真をふんだんに使いながら、力士の秘密、取り組みの謎などを解き明かします。日本の伝統文化の理解にもつながります。

ジャンル 2018年度、ちゅうもく!、保健体育、新刊、近刊

対象 小学校低学年から

ISBN 978-4-8113-2422-7

NDC 788

発売日 2018年01月

判型・ページ数 A4判 144ページ

定価 5,000円+税

とあります。

 大相撲の本格的な図鑑、児童書では初なんですねー!

 その中身は、相撲の歴史、決め手、禁じ手土俵の作り方をはじめ、番付ごとの力士の情報、行事や床山といった裏方さんの解説まで、大相撲というものを丸ごと理解するのにピッタリな内容になっています。また、小学校低学年から読めるようにと総ルビ(すべての漢字に振り仮名)に。価格は5千円とちょっと張りますが、A4判上製本フルカラーで、さすがお相撲さんの本らしく、ずっしり重いです。

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 この本、担当の編集者が大の相撲ファンで、念願・渾身の一冊だったみたいです。制作の過程でメール等のやりとりをしていても、いつも以上に気合いが感じられました。SNS等でぜひ宣伝を、とのことだったので、ここでも紹介することに。

 私がお手伝いしたのは去年の10〜11月ぐらいだったかな? 本当は昨年中に刊行の予定だったようですが、大相撲界では最近大きなニュースがありましたよね。内容の記述や写真、レイアウト等、私が読んだものから変更点も多々見られ、いろいろ大変だったのではないかと思います。

 でも、児童書だからこそ、下手なものは作れない、手は抜けない、という編集者の気持ちがちゃんと伝わってくるような本です。子供のころの読書って、一冊の本を何度も読み返して、中身を丸ごと覚えてしまうような読み方ですよね。そんな読者に向けて作るんだから、作り手側の責任も重大です。

 発売は1月15日。

 紆余曲折を経て完成した渾身の一冊、たくさんの子供たちに読んでもらいたいなあ。

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2017-12-29

1部抜き到着

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 久々の新刊『廃墟の眺め』の1部抜きが届きました(1部抜きは、本番用に印刷したものを、確認用に1枚ずつ抜き出したもの)。写真は扉と本文ページです。

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 データ入稿から刊行までひと月以上あったので、今回は少し余裕があるかな、と思ってたんですが、もう刷り上がってきました。たまたま刊行時期が『広辞苑 第7版』(10年ぶりの改訂!)と重なってしまい、この年末年始はいつもお願いしている製本屋さんがかなり忙しいとのことで、刷れるものは先に刷って今年中に渡しちゃいたい、ということだったみたいです。

 特急仕事とはいえ、印刷はとてもいい感じに仕上がっています!

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 今回の本文書体はイワタ明朝体オールド。ほんの少しだけ文字を太らせたんですが、これがちょうどいい具合で、弱すぎず、強すぎず、吉行淳之介のスマートな文章にぴったりではないかと。

 表紙の箔押しや製本は来年ですが、これが製本され、仕上がってくるのが今からとても楽しみです。

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2017-12-14

『廃墟の眺め』吉行淳之介

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 2018年1月23日刊行「シリーズ 日本語の醍醐味」の新刊を紹介します。(店頭に並びはじめるのは1月末〜2月頭あたりになります)

廃墟の眺め ──シリーズ 日本語の醍醐味(8)

吉行淳之介

「私たちの行手に、また廃墟が現れてきた。」(「廃墟の眺め」より)

忍び寄る不安。胸にともる灯。世界の底から響く音。驚くほど詩的で繊細、かつ感覚的でなまめかしい吉行淳之介の傑作短篇集。

 安岡章太郎遠藤周作らと共に「第三の新人」と呼ばれ、性文学の旗手でもあった吉行淳之介の作品には、無頼派と近しいニヒリズムがあった。その心象風景は静謐で、廃墟のように寒々としている。敏感すぎる神経が不吉な妄想を招き寄せる。妄想が妄想を生み、しだいに現実を侵食していく。どこかにひと筋の光はないか。魂が叫びをあげる。

 衝撃的な処女作「薔薇販売人」から、人の心の底知れなさと人間関係の怖さをえぐった「人形を焼く」「出口」、優しく切ない「寝台の舟」「香水瓶」、神経がひりひりするような病気小説の数々、全集未収録の生々しい妄想譚「食欲」「梅雨の頃」、戦後の荒廃と重なる心の廃墟を映す「廃墟の眺め」まで、ヴァラエティに富む吉行文学の精粋、全17篇。

※七北数人氏を監修者に迎えた「シリーズ 日本語の醍醐味」は、“ハードカバーでゆったり、じっくり味わって読みたい日本文学”をコンセプトに、手に汗握るストーリーではなく、密度の濃い文章、描写力で読ませる作品、言葉自体の力を感じさせる作品を集成してゆきます。

2018年1月23日発行 四六判・上製 376ページ

定価 2,808円(本体 2,600円) ISBN978-4-904596-10-4


【目次】

薔薇販売

祭礼の日

治療

夜の病室

重い軀

梅雨の頃

人形を焼く

寝台の舟

鳥獣虫魚

島へ行く

食欲

家屋について

出口

技巧的生活(序章)

錆びた海

香水

廃墟の眺め

解説/七北数人


 吉行淳之介の傑作短篇集です。「第三の新人」だけに、私小説風でさらっと日常の一コマを切り取ったかのような作品も多いのですが、その切り取り方や描き方、登場人物の心理の動きの描写などが、とにかくもう繊細なんです。

 七北氏は「解説」でこう書いています。

 悪党の眼は、分析力を最大限に発揮するための、装置としての眼である。その眼は、人の心の奥底まで深く深く降りていく。その人が抑圧しているものは何か、その人にとって最も大切なものは何か、壊れそうな心からこぼれ出てくるものは何か、正確に探り当てる。(中略)気持ちが濡れて光っているからだろう、文章が粒立っている。そのひと粒ひと粒が「廃墟の眺め」を思わせる。短篇のタイトルにもなったこの言葉が、さまざまな作品から立ち上がってくる。悪党に徹しても、やさしさに傾いても、立ち上がる光景はあまり変わらない。荒涼として暗く、絶望に浸されて、それなのに、なんて懐かしく、切なく、なまめいているのだろう。

 七北氏のいう「悪党の眼、装置としての眼」が、デビュー作の「薔薇販売人」から「廃墟の眺め」まで、徹底されているんですよね。この17作品を通して読むと、それがよくわかります。この感性には、なんというか、中毒性があるんですよね。

 ぜひこの、「人の心の奥底まで深く深く降りていく」眼を、そしてそれを描く繊細な手つきを、堪能していただければと思います。きっと、他の吉行作品も読みたくなりますよ。

 ところで、前回の金子光晴『老薔薇園』を出してから、この新刊の製作費を捻出するのに2年もかかってしまいました。この調子だと次はいつ出せるかわかりませんが、ぼちぼち、地道に頑張っていきたいと思います。『廃墟の眺め』が何かの拍子で売れてくれたら……品切本を増刷して……出したい企画もまだまだあるし……と、妄想だけは広がっていきます。まあ新刊を出す前はいつもこうなんですが。

 本書が並ぶお店は、来週あたりから随時烏有書林の本があるお店(リアル&ネット)に反映させていきますので、ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。


川畑川畑 2017/12/15 11:30 吉行淳之介の闇は独特ですね。
大学時代に読んでいました。久しぶりに読もうと思います。
刊行が待ち遠しいですね。

uyushorinuyushorin 2017/12/15 20:03 川畑さん、ご無沙汰です。お元気ですか?
コメントありがとうございます。
吉行篇、ぜひぜひご一読を。
ついさっき、ジュンク堂鹿児島店さんから3冊申し込みがありました。
もしや川畑さんのリクエスト?
もう6回(突合せ2回、素読み4回)も校正かけたので、誤植はないはず……
お楽しみあれ!

2017-11-28

『文字と楽園』読了

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 『文字と楽園 精興社書体であじわう現代文学』(正木香子著、本の雑誌社)を送っていただいたので紹介しますね。

 本書は、三島由紀夫金閣寺』の口絵を皮切りに、村上春樹ノルウェイの森』、ミヒャエル・エンデ『鏡のなかの鏡』などなど、これまで精興社書体で組まれ発行されてきた文芸書のページ写真とともに、各作品にまつわる著者自身の思い出や内容紹介を綴ったものです(ざっくりでスミマセン)。

 著者の正木さんにとっては3冊目の単著になると思います。1冊目については以前に書いたことがあるので、ぜひこちら(→書評空間:『文字の食卓』)もご覧ください。本書とも重なる部分が多いと思います。2冊目の新書は、どうも著者が「新書」という器を意識しすぎて力んでしまったように見えて(面識はありませんが……)、なんだか窮屈な感じがしたんです。でも、この3冊目ではまた本領を発揮されているように思いました。私自身、精興社明朝がもともと大好きということもあり、とても楽しく読めました。文字好き、そして文学好きにはお薦めの本です。

 ちなみに精興社書体というのは、印刷会社である精興社の専用書体で、他の印刷会社さんに発注しても使うことができないものなんです。こんなのです。

精興社明朝

『紫苑物語』(石川淳、槐書房)より

 ベタで組んでもゆったり見える平体気味の仮名が、とても心地いいんですよね。精興社明朝については、以前趣味で書いていたブログでも何度か触れたので、よろしければそちら(→「小さな部屋」)もどうぞ。

 今のデジタルフォント化された精興社明朝もいいのですが、やっぱり上の『紫苑物語』のような活版時代のものは格別の美しさだと思います。古本屋さんにいけば沢山ありますので、ぜひぜひ見てみてください。古本屋さんを覗いていて、「岩波書店+精興社+牧製本」の活版本に出会うと、なんだかあったかい気分になるんですよねー。

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