裁判所から書状が届いた。十か月にわたってうっとうしかった交通事故案件について、調停の結果かような妥結にいたったと、確認の書状だ。むろん内容については、調停の席で私も了承済みだ。裁判であればこれで結審、判決確定というに相当しようか。 事故の顚末と調停結果については、今は措くとして、事故直後から現在にいたるまで、私には終始「解せない」と感じる問題があった。人としての立居振舞いとわきまえ、いわばカルチャー問題である。 昨年の四月五日の正午過ぎ、運輸会社の大型トラックが拙宅桜樹に衝突し、巨木をへし折った。傾いた樹がブロック塀を歪めさせ、枝が送電線に引っかかった。細目は措くが、警察署交通課がやって来た。…