ああ、あれはいい人なんかではなくて 都合のいい人 という意味だったのだなと 自分に向けられた言葉に対してそう、解釈することを覚えてしまって それが自分を時にどん底まで落とし とんでもなく虚しくさせる おそらく 高校生の時くらいまでは 私はだれにとっても良い人であろうとしていた 優しく、平等に肯定し、笑顔で、自分の意見を隠して それが人に嫌われないための信念だった 嫌われることを恐れていた そのおかげで? 「あなたの悪口を言っている人なんて聞いたことがないよ」 と言われることもあった その時はとても嬉しく思っていたけれど 彼女たちにとって何の弊害ももたらさない 都合の良い存在 と言うだけだったの…