著者の主張はとにかくシンプルだ。「組織が抱える課題の解決には『仕組み化』が役立つ――」。本書では、経営者やリーダーが「仕組み化」を進めるうえでのポイントを解説している。 本書の特徴、それは凡百のビジネスフレームワーク本と一線を画しているところにある。組織の課題を解決する「仕組み」は数多く存在する。例えば、選択肢を3つのランクに分けて提示すると、間の選択肢が選ばれやすいという「松竹梅の法則」。デフォルトの選択肢を「はい/YES」にして、選んでほしい選択肢に他者を暗に促す「デフォルト変更」など。いわゆる「ナッジ」と呼ばれる行動経済学の理論が、ビジネスシーンで応用されつつある。 もし、こうしたテクニ…