今68歳だが47歳で鬱病を発症した。原因は複雑で、まず不眠からスタートする。慶応病院に通い睡眠薬をもらい始めたのは46歳ぐらいか。仕事は「週刊現代」という週刊誌の記者だった。週刊誌の記者は正社員ではない。全きフリーである。ある人を通じて名物編集長だった元木昌彦氏に会い、今までフリーでやって来た記事を見せた。元木氏は「ちょっと歳を食っているな」と言いつつ採用してくれた。その時36歳。そこには契約書も何もない。お互いの信頼関係だけである。自分でいうのも烏滸がましいけれど私は一時期エース記者となった。年収も破格の一千万近くなったこともある。週刊誌が百万部を越える勢いのあったころの話である。その後、バ…