イタリアとソ連の合作映画。セルゲイ・ボンダルチュク監督作。皇帝ナポレオンとウェリントン公爵、両者の司令官としての矜持が描かれる。 ソ連軍の協力の下、恐らく何千何万というエキストラを使って撮影した合戦のシーンは流石に見応えがある。CG頼りのお粗末な映画とは訳が違う。 ロッド・スタイガーは窮地のナポレオンを熱演し、フォン・ブリュッヒャー元帥を演じたセルゴ・ザカリアズも、無骨なプロイセン軍人風で良い味を出していた。 だが私の目を捉えたのはクリストファー・プラマ―演ずるウェリントン公爵だった。美くしい舞踏会のシーンで初めて登場するが、その伊達っぷりには顫えた。ニヒルな笑みを浮かべて、英国的優雅を身にま…