さらにマンハッタン島南端を目指して南に下る。通称ロウアーマンハッタンとよばれる地区に入る。次第に店の看板にイタリア語が目立つようになるとリトル・イタリーとよばれる地区。一帯はその名の通りイタリア系住民が築いたコミュニティである。ニューヨークのイタリア系ギャングファミリーを描いた映画に『ゴッド・ファーザー』があり,これは名画とよく言われるが,私はあまり好きではない。イタリア人はヨーロッパでも特に,家,家族,一族を大切にする国柄である。映画に描かれた過ぎた家族愛と閉塞感に息が詰まりそうになる。また義理人情を盾に非合法組織を美化する姿勢は,日本のやくざ映画同様,うんざりするのである。まだアル=カポネ…