The Nobel Prize in Literature 日本人では川端康成(1968年)、大江健三郎(1994年)が受賞した。
三島由紀夫、安部公房なども候補に挙がったことがある、 世界でもっとも権威のある文学賞。
*主人公が嫌な奴!* この本は、読書会で読み始めた。 難解なため苦心しつつ読み進めたものの、244ページ中の113ページ目で、そろそろ違う本にしましょうということに。 折角だから、個人的に最後まで読んだ次第です。 ゴールズワージーはイギリスのノーベル賞作家で「林檎の樹」という小説が有名。遠い昔に岩波文庫で読んだような…。 これは、Forsyte家という一族の物語。 昔、工業革命より前の時代、イギリスのドーセットに1人の男がやってきて農業を営んだ。名前はジョリオン①。 この家族には同じ名前の人が複数いる(それがまた話をややこしくするんだけど)ので番号をつける。 その息子のジョリオン②はナポレオン…
ジョゼ・サラマーゴの「白の闇」を1週間かけて読んだ。 突然目の前が真っ白になり、失明する。一人の男から始まった謎の病は加速度的に蔓延し、世界が混乱に包まれる様子が描かれる。 白の闇 (河出文庫) 作者:ジョゼ・サラマーゴ 河出書房新社 Amazon 邦題は「白の闇」で症状に焦点が当たっているが、この本の内容はポルトガル語の原題「見えないことの試み」がとてもしっくりくる。 これは物語の形式をとった著者の壮大な思考実験であり、「目の見える/見えないに関わらず、私たちは何も見えてはいない」ことを一緒に確認していくもの。 はじめは「白の闇」に注目していた自分も、後半に進むにつれ、人間の本質に苛立ち、愕…
少年が来る 新しい韓国の文学 作者:ハン・ガン CUON Amazon あらすじ 1980 年5月18 日、韓国全羅南道の光州を中心として起きた民主化抗争、光州事件。戒厳軍の武力鎮圧によって5月27日に終息するまでに、夥しい数の活動家や学生や市民が犠牲になった。抗争で命を落とした者がその時何を想い、生存者や家族は事件後どんな生を余儀なくされたのか。その一人一人の生を深く見つめ描き出すことで、「韓国の地方で起きた過去の話」ではなく、時間や地域を越えた鎮魂の物語となっている。 読後感想 光州事件で軍人から殺傷された市民を生々しく語っている 散文または詩のような短文形式が連綿と続く 日本では書けない…
皆さん、こんにちは。 先週末に息子の保育園のお友達が沖縄に引っ越すことになり、同じクラスの子供たちとパパママでお別れ会が開催されました。子供達は興奮状態で走り回り、カオスの時間でした。ですが、最後のお別れのメッセージ、ちょっと涙腺がやばかったです。春ってお別れの出会いの季節ですね。 【菜食主義者 (小説)】ノーベル文学賞受賞!韓国で最も権威ある文学賞といわれている李箱(イ・サン)文学賞を受賞した女性作家、ハン・ガンの代表作 【菜食主義者 (小説)】ノーベル文学賞受賞!韓国で最も権威ある文学賞といわれている李箱(イ・サン)文学賞を受賞した女性作家、ハン・ガンの代表作 作品概要 あらすじ おすすめ…
天気予報どおり、春へと向かう季節の変化が感じられるようになりました。 今週末からは3月。 年度の締めくくりに当たり、学校では卒業式シーズンに入ります。 また、入学や進学、職場の異動、転勤の準備など慌ただしさが増す時期でもありますが、暖かな日差しが新しい環境への期待感をふくらませてくれるような気分にもさせてくれます。 3月1日からの新着本貸出に向け、図書館では配架の準備が最終段階に入りました。 準備が整った一部をご紹介。 光の関係で見えにくいところはご勘弁ください。 話題の「蔦重」もの、ノーベル文学賞作家作品、芥川賞受賞作品、人気の今野敏などなど多様に揃えております。 こちらは相変わらずの大人気…
韓国文学を初めて読んだ。 2024年、ノーベル文学賞を受賞したハン・ガン(韓江)の小説『ギリシャ語の時間』。ギリシャ語の時間作者:ハン・ガン晶文社Amazon 視力を失っていく男性(ギリシャ語講師)と、言葉を失った女性(受講生)の、喪失と再生の物語。その静謐な文章に、不思議と感情が止まり、無の中で読み進めることが出来た。と同時に、過去の自分を思い出さずにはいられなかった。私は小学校時代に言葉を失っていたことがある。一定の場所(学校)へ行くと声が出ない、出せなかったのだ。今でこそ「場面緘黙症」という疾患で認知されているが、当時はただの変人と思われていた。親や先生やクラスメイトを困らせた。「なんで…
映画《紅いコーリャン》の原作を読んでみたくなった。 左端の《赤い高粱》はもう店頭、出版社に在庫がなかったのでネットで取り寄せた。他3冊は、国立市にある「最後の砦」M田書店にて購入。《続 赤い高粱》は在庫最後の一冊だった・・・。この書店がなくなる時は、国立市の文化が滅ぶ時と、常々、思っている。いつもありがとう!M田書店!!
優しい語り手: ノーベル文学賞記念講演 作者:オルガ・トカルチュク 岩波書店 Amazon 「優しい語り手-ノーベル文学賞記念講演-」 オルガ・トカルチュク(著) 内容 読み手は選ぶが、かなり深い話が聞ける! まとめ こんな人におすすめ こんにちは、ちわぷ〜です! 私の心のビタミン剤、清野とおる先生の新連載が年末から始まってます! タイトルはなんと「壇蜜」 自分の奥さんを題材にするという荒技! これは絶対に読みたいので、単行本が出るのを待っています☆ あと、強烈な作風ながら毎回楽しませてくださる押見修造先生も昨年12月より新連載をスタート!こちらも単行本が出たら絶対買います! 単行本派の私は好…
菜食主義者ハン・ガンきむ ふな 訳株式会社クオン2011年5月25日 初版 第1刷発行The Vegetarian (2007) 2024年にアジア人女性として初めてノーベル文学賞を受賞したハン・ガンさんの作品。代表作と言われる本書を図書館で借りて読んでみた。 もくじ菜食主義者蒙古斑木の花火著者あとがき訳者あとがき 感想。衝撃的・・・・。この、救いのなさ・・・・ 韓国の女性作家の作品は、こういう傾向なのだろうか・・・チョ・ナムジュの『82年生まれ、キム・ジヨン』も、救いがなかった・・・。映画では救いのあるエンディングだけれど、本の方はdesparate。。。 megureca.hatenabl…
ノーベル賞授賞式でのハン・ガン(韓江)さんの授賞スピーチを備忘録代わりに訳してみた。東京新聞や他に公開しているスピーチはどうやら英語から訳したように感じる(間違ってないけど)。こちらは原文の韓国語から。ご関心のある方、上手じゃないけど、そんなに外してはいないと思います。 ※ ※ ※ 八歳だったあの日を思い出します。そろばん教室の午後のレッスンを終えて外に出ると突然の土砂降りに見舞われました。ものすごい勢いで降ったので、20数名の生徒たちは建物の軒下に集まり雨宿りをはじめました。道路の向かい側にも似たような建物があり、まさに鏡を見るように、その軒下にも数十人が足止めされている様子が見えました。地…