企業の給与のうち、基本給部分(ベース)に対しての昇給額、または率のこと。ベアと略される。和製英語。
企業の賃金カーブに基づいて、年齢に応じて賃金がおおむね増えていく定期昇給(定昇)と違い、賃金カーブそのものを底上げする増額方式がベースアップである。職務給が採用されている欧米には存在せず、日本独特の概念である。
好調な収益を従業員に息長く還元したり、インフレによる所得の目減りを調整したりする効果がある。不況やデフレに伴い、1990年代半ばごろから経営側は人件費総額が増えるベースアップを拒むようになり、一方の労働組合側も要求そのものを見送る流れが続いている。