訓読 >>> 1764ひさかたの 天(あま)の川(がは)に 上(かみ)つ瀬に 玉橋(たまはし)渡し 下(しも)つ瀬に 舟(ふね)浮(う)けすゑ 雨降りて 風吹かずとも 風吹きて 雨降らずとも 裳(も)濡(ぬ)らさず 止(や)まず来(き)ませと 玉橋渡す 1765天の川(がは)霧(きり)立ちわたる今日(けふ)今日(けふ)と我(あ)が待つ君し舟出(ふなで)すらしも 要旨 >>> 〈1764〉天の川の、上流には美しい橋を渡し、下流には舟を並べて舟橋を設け、雨が降って風が吹かないときでも、風が吹いて雨が降らないときでも、裳裾を濡らすことなくいつもおいで下さいと、私は美しい橋を渡しています。 〈1765…