●歌は、「伏越ゆ行かましものをまもらふにうち濡らさえぬ波数まずして」である。 高知県安芸郡東洋町 伏越ノ鼻万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、高知県安芸郡東洋町 伏越ノ鼻にある。 ●歌をみていこう。 ◆伏超従 去益物乎 間守尓 所打沾 浪不數為而 (作者未詳 巻七 一三八七) ≪書き下し≫伏越(ふしこえ)ゆ行かましものをまもらふにうち濡(ぬ)らさえぬ波数(よ)まずして (訳)いっそ伏越を通ってさっさと行ってしまえばよかったのに。波の様子をうかがっているうちに着物を濡らされてしまった。波の間合いを見はからなかったので。(「万葉集 二」 伊藤 博 著 角川ソフィア文庫より) (注)伏越:這って越えるよ…