三条右大臣(藤原定方)の生涯 家族背景と幼少期 定方は貞観15年(873年)に内大臣・藤原高藤の次男として生まれました。母は宮道弥益の娘である宮道列子で、彼の姉・藤原胤子は宇多天皇の女御でした。このため、定方は醍醐天皇の外叔父にあたり、彼の政治的な昇進に大きな影響を与えました。 政治的な経歴 定方は宇多天皇の時代に内舎人として任官し、醍醐天皇の即位後は右近衛少将に任命されました。その後、参議、中納言、大納言を経て、延長2年(924年)には右大臣に昇進しました。右大臣として、彼は藤原北家の嫡流である藤原忠平と並び、宮廷政治の中心的な役割を果たしました。 彼の政治的なキャリアは、天皇の外戚としての…