「親鸞会の再生」ということについて、続けさせて頂きたいと思います。 本論に入る前に、Ⅱ-④⑤⑥で投稿した「大乗非仏説」について触れたいと思います。 この仏教史における大きな現代的課題に対し、多くの学者による学説が展開されています。主要な説を紹介することも考えましたが、ここでは真宗の末端門徒は、親鸞聖人の仏教史観をもとに味わわせて頂くべきではないかと考えました。 曾我量深は「親鸞聖人の仏教史観とは、本願の歴史である」とした上で、「大乗仏教が仏説である根拠は第十七願成就に求められなければならない」と述べます。すなはち仏教は釈尊によってはじめて説かれたものではなく、阿弥陀仏の本願と本願の成就が根源に…