東京・渋谷の喧騒から少し離れた、閑静な高級住宅街、松濤。この地に、東洋陶磁、特に江戸時代の伊万里焼や鍋島焼のコレクションでは国内随一との呼び声も高い、専門美術館が佇んでいます。それは、実業家であった創設者・戸栗亨氏が、一代で蒐集した美の結晶を後世に伝えるために設立した「公益財団法人戸栗美術館」です。今回は、一人の人間の情熱が形となったこの文化施設の決算を読み解き、その驚異的な財務基盤と、美を守り伝えるという使命に迫ります。 【決算ハイライト(第38期)】資産合計: 16,388百万円 (約163.9億円)負債合計: 3百万円 (約0.03億円)純資産合計: 16,385百万円 (約163.8億…