目次 僕にとって最初の「外国語」は、方言だった 板挟みの日々──家庭と学校、標準語と方言 「自分の言葉」がなかったあの頃 英語との出会い──気軽に借りられる言葉 言葉にまつわるあれこれ──作文、答辞、そしてブラインドタッチ 借り物の気楽さ、借り物の自由 真似して覚える言葉たち 自分の言葉になるまでの時間 そして、外国語は今も「借り物」だからこそ 1. 僕にとって最初の「外国語」は、方言だった 外国語ってさ、なにを指して言うのか、ほんと人によるよね。英語?中国語?フランス語?いやいや、僕にとっての最初の外国語って、実は「方言」だったんだよね。びっくりでしょ。 うちの両親は、いわゆる「標準語」で話…