夏休みの美術館巡り。横浜そごうでのランチの後は、改装していた出光美術館を久しぶりに訪ねる。「生誕150年 板谷波山 -- 時空を超えた新たなる陶芸の世界」展。 その多彩な陶芸に心を奪われる。美しい器の形、多様な彫り紋様に、釉薬を使い分けることで美しい色を出す。当時のアール・ヌーヴォーの様式を参考にしたということらしいが、今でもモダンな印象を受ける。 その釉薬による彩色にはさまざまな命名がされている。特に葆光彩磁と名づけられた手法には「光のきらめきを隠す」という意味があり、透明度を落としてマットのような色調が実現されている。淡い色使いとあいまって、独特の魅力を醸し出している。 僕には珍しく陶芸の…