──────私は、夏という季節が一番好きで、一番嫌いだ。 地平の果てまで続いているような、綺麗で青い海。 果てしなく広がっていく、全てを飲み込むような青い空。 そして、愛すべき人がいつもいないことで生まれる青い心。 そんな感動と、圧倒と、切なさをすべて内包したこの季節が来るたびに、私の感情も夏色に変わっていく。 正の感情も負の感情も関係なく、私の中に流れ込んでくる。 あらゆる感情が私の思考をかき混ぜていき、その全てが夏の青に染まっていく。 そしてその果てに私は──────。 そんな季節を、私は愛したい。切なくとも愛おしいこの季節を。 私はそんな夏が一番嫌いで、一番好きだ。 こんにちは。Keiで…