工学系の一分野で、入力および出力を持つシステムにおいて、その状態変数ないし出力を自由に制御する方法全般にかかわる学問分野を指す。主にフィードバック制御を対象にした工学分野の学問である。応用分野は機械系、電気系、化学プロセスが中心であるが、ものを操ることに関する問題が含まれれば制御工学の対象となるため、広範な分野と関連がある。
本日から、姫路で開催される自動制御連合講演会に参加します。 第67回 自動制御連合講演会 – 現在、準備中です駅から会場まで歩くと20分ぐらいです#rengo67 pic.twitter.com/EEbJud9Jxh — みなみ ゆうき (@yuki373) 2024年11月22日 22日(前日) 11:16のみずほで姫路に向かいました。たまたま、学生2名も同じ新幹線だったようです。 熊本駅 荷物を置いて、姫路城に行ってきました。なお、3名連れてきています。 姫路城付近にて 今回は、連合講演会の発表3件に加えてSICE九州が5件あり、練習も結構しました。特に、システム同定関連のテーマが説明が難…
連続時間システムの離散化 物理法則に基づいて制御対象の特性を表現すると、しばしば制御対象は微分方程式の形で表現され、連続時間表現の枠組みで扱うことになります。一方で、制御器を実装する際には、短い時間ではありますが、離散ステップごとに制御入力を演算し、それを対象に印加する形になるため、離散時間系としての表現を用いることになります。このようなことを鑑みると、連続時間系と離散時間系との間の関係を、設計者の状況に合わせて使い分けれた方が都合が良いです。連続時間の伝達関数は を変数とするのに対して、離散時間ではシフトオペレータ を利用します。 一方で、連続時間系と離散時間系の関係については、教科書レベル…
ロボットの制御と、ハードディスクドライブ(HDD)の制御との違いについて話したい。なぜHDDの話かというと、HDDや光学ディスクドライブの制御は最も高度な制御技術が実製品に応用されてきた分野であり、学ぶところが多いからだ。ところが、同じモーションコントロールの分野でも、ロボットの制御とHDDの制御とではだいぶ考え方が違うように思える。時に逆のことを言っているように思える場合すらあるが、なぜそうなるのかという話。 ロボットの制御とハードディスクの制御の違い 大きな違いは以下の3点ある。 違い①:制御対象を1階積分で考えるか2階積分で考えるか ロボットの制御は慣例として、トルク(加速度に比例)から…
制御工学チャンネルのクリアファイル 2種類のクリアファイルを新規で作成しました。 クリアファイルを新規に作り直しました。物価の高騰とクリアファイルの質向上で価格は上がりましたが、満足の出来です。 pic.twitter.com/j79VnlQpDn — Hiroshi Okajima (@control_eng_ch) 2024年4月24日 なぜ、作成したかというと、前回分のストックがほとんどなくなったからです。また、2024年1月に新規で control-theory.comというドメインを取ったわけですが、それにURLを移行した結果としてQRコードが機能しなくなったというのも、新たにクリア…
本記事ではPID制御についてまとめます。PID制御は、自動制御でもっとも利用されている制御手法の一つです。ここでは、ブロック線図の構造や、PID制御器の中身(連続・離散)、設計法、数値シミュレーションについて触れたいと思います。最後にPID制御の関連動画や関連解説記事へのリンクを置いています。 PID制御とは 制御目的 PID制御器の内部構造 比例動作 微分動作 積分動作 離散時間系のPID制御 基本的なPID制御器設計法 限界感度法 ステップ応答法 北森法によるPIDゲイン設計 周波数領域でのPID制御器設計 VRFT, FRITによる制御器設計 非反証制御による設計 GKYPによる設計 M…
この記事ではMATLABを用いた制御について画像・動画を交えて説明します。特に、状態フィードバック制御に焦点を当てて説明を行います。MATLABシミュレーションについて説明した動画や関連記事リンクは最下部に置いています。 状態フィードバック制御については以下の記事でまとめています。 >>状態方程式に基づく制御のまとめ 状態フィードバック制御の基礎事項 MATLABソースへのリンク 実行結果 リアプノフの安定判別法 MATLABソースへのリンク クレーンの振れ止め制御 以下のリンクでは、クレーンの振れ止め制御のMATLABファイルを置いています。MATLABソースへのリンク(アニメーション) M…
この記事では状態方程式に基づく制御について1つの記事にまとめます。状態フィードバック制御の個々のトピックの詳細を説明した記事へのリンクは都度貼っています。 状態方程式の基本事項 可制御性と可観測性 可制御性 次数ごとの可制御性行列 可観測性 次数ごとの可観測性行列 同値変換による状態座標の変更 同値変換の前後で保存される性質 状態方程式の同値変換手順 制御システムの安定性 極配置による状態フィードバック制御 状態フィードバック制御と自律系 配置された極と制御性能 スカラシステムの極と応答 極と安定性 極配置と制御性能 可制御正準形の極配置 可制御正準形の制御則と構造 2次の場合の特性方程式 最…
前回、以下の記事のように制御工学チャンネルのリニューアルを行いました。 blog.control-theory.com 今日は、その続編として制御工学チャンネル内で何を変えているかについて書いていこうと思います。 制御工学チャンネルはこちらから www.portal.control-theory.com 今は、Google search consoleで、googleからの検索があるか見ているところですが、今のところほとんどアクセスはありません。新規ドメインに変更後、周知されるためには時間がかかるのかもしれません。 search.google.com また、ページの性能を評価するために、pag…
伝達関数に基づく制御の動画まとめページの紹介です。 www.portal.control-theory.com 制御工学において,伝達関数に基づいた制御は古典制御として教えられており,重要な分野に位置づけられます。PID制御も伝達関数ベースの制御手法となります。リンク内には,140以上の動画があります。 以下のページでは,10本のYouTube動画があり,ラプラス変換やボード線図,ブロック線図などについて解説しています。PID制御のシミュレーション動画も含まれています。 www.portal.control-theory.com 以下のページでは,動画が7本あり,主にPID制御のゲイン設計につ…
制御工学チャンネル(YouTube)の登録者は現時点で7960名です。 →8000名達成です! www.youtube.com 登録者の推移は以下のようになっています。 制御工学チャンネルの登録者推移 おおよそ、年間2000~3000名のペースということで、今年の目標はそれをキープすることで登録者10000人を達成することになります。 すでに、動画本数は390本になり、動画にできるような基本的な制御工学のネタもほぼ尽きてきています。そのようなことから、今後は、動画以外のアプローチを行うか、英語チャンネルに力を入れるかというところです。 10000人という数字は、目指していた数字ではあるので、こ…