漫画の手法。筋を重視し、画風・ストーリーともに現実味を志向した比較的長編のもの。(大辞林より)
ギャグ漫画の対極としての単語として発生。 変化して、通常生活上の中でドラマティックな出来事に遭遇した場合などで「劇画的な」とのように用いられることもある。 「手塚治虫に書けないジャンルを作ろうとして生まれたジャンルが劇画」(いしかわじゅん談)
ボクの長年の疑問。 高校くらいから思っていたかも知れない。 【どの本にも「劇画」の名付け親は「辰巳ヨシヒロ」と元祖は、この人みたいに紹介さ れているけど、感銘を受けた作品はない。というより作品はあまり知らない。「劇画」 の王様はさいとう たかをじゃないのか?】 本日、小学館の「さいとう・たかを本」を読んでいたら、辰巳ヨシヒロ先生のインタビュー記事が載っていた。謎が解けました。辰巳先生はこう言っています。 【要約】辰巳先生はさいとうたかを先生より一才年上。 劇画工房というグループを作った。そもそも自分らの漫画でない新しい絵の名前を何にしようかと言う話になり、さいとう氏は『説画』、辰巳氏は『劇画』…
以前、トミーの子連れ狼で“生首目線”という素敵なカットをご紹介しましたが、勝新の発想はそんな常識レベルではありませんでした。 まさかの“ち●こ目線”。これは勝新版「ミクロの決死圏」だ。 「御用牙」(1972年/三隅研次監督) 勝新の役回りは“剃刀半蔵”の異名を持つ隠密廻り同心板見半蔵。 武器は股間の暴れん坊。風呂に入れば木箆で叩き、米びつに突き刺し、鍛錬に余念無し(劇画なら気にならないですが、実写でやられると、ちょっと引きます)。 シリーズ1作目ですが、驚いた事に本作では事件が起きません(何ですとぉ?)。 同心として好きな事をしたいが為に、上司(西村晃)のキンタマ握っておこうと探りを入れたら思…
左右社 出版 山田航編著 「桜前線開架宣言 Born after 1970 現代短歌日本代表」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 笹公人 「短歌タイムカプセル」と「桜前線開架宣言」では重複する歌人も多いのですが、後に発行されている「短歌タイムカプセル」の方に、このアンソロジーと歌の被りを避けた、と書いてあり、確かに重なっていないものが多いです。そして、同じ歌人なのに歌の選び方によってこんなに印象が変わるんだな、と驚いたうちの一人がこの人です(あとは黒瀬珂瀾、光森裕樹、石川美南、花山周子、山崎聡子、服部真理子、木下龍也、吉田隼人が全然印象違った。本当にびっくりし…
日本史の学び直しに興味があってそういう本を読んだのだけど、近現代史、特に戦争前後についてもっと知りたいなと思った一環で読んだ2冊について、自分用のメモを残しておく。 この2冊はどちらもとある体験授業や実験における結果とそれに対する分析をまとめた本。 『ファシズムの教室 なぜ集団は暴走するのか』(田野大輔)における体験授業 ファシズムの教室:なぜ集団は暴走するのか 作者:田野 大輔 発売日: 2020/04/17 メディア: 単行本(ソフトカバー) とある大学で行われていた体験授業について、その教授が書いた本。この授業ではファシズムが何たるかを学んだ後、実際にファシズムを体験する実習がある。白い…
長崎皿うどんとは 皿うどんは太麺、細麺の違いはあるものの、焼きそばタイプか餡掛けタイプでもまた違いがある。なんとも捉え所がなく、注文時も「太麺ですかぁ、細麺ですかぁ」と忙しさを隠さないスタッフにぶっきらぼうに聞かれた日には、縮こまってしまいそうである。さらに畳み掛けるように「細麺がパリパリ麺の方ですぅ」と観光客向けの作り笑顔を見せてくださる。ありがたや、DJNのおばちゃん。。。 第一回緊急事態宣言下のちゃんぽんストリート なかなか横着なおばちゃんの生息圏である 大抵、太麺は唐灰汁入りのちゃんぽん麺、細麺は揚げた細い唐灰汁麺を使用している。細麺は大抵が餡掛けタイプ、太麺はどちらもあり得るため、好…
なんとなく酔っ払ってたら掲題を思いついたので、久々に書いてみるよ。 宇宙刑事ギャバン これがガチで幼児の頃、一番ハマった特撮ヒーローで今でも好き。「戦隊モノ」ような袋叩き方式は嫌いで「ギャバン」のタイマン方式がガキながら好きだったね。 叶和貴子演ずるミミーはセクシーで好きだったし、今、曲を聞いてもオーバードライブギターが全面に出ててロックな編曲が良いよね。もしかしたら、オレのギター&ロック好きは「ギャバン」が根底にあるかもしれない。 余談ですが、大人になって『とある仕事』でギャバンを演じた大葉健二氏を生で至近距離で見たときは、流石に胸が一杯になるほど感動しました。もちろん声はかけられませんよ、…
本の買取強化中です。JR小倉駅北口「小倉の古本屋」古書城田(旧ブログです) JR小倉駅北口(新幹線口)の古本屋、古書城田です。北九州市内をはじめ福岡県内&近県、本の出張買取、本の遺品整理を行なっています。大量歓迎です。査定無料、出張費無料です。どうぞご相談くださいませ。 (買取専門)093-551-3009 メール:shirota@mx71.tiki.ne.jp 古物商許可証 [第32483号/福岡県公安委員会] 全国古書籍商連盟北九州古書組合所属 店舗はJR小倉駅北口、徒歩1分の場所にございます。ファミリーマート小倉駅北口店さんのすぐ裏手となります。ご来倉の折は、どうぞお気軽にお立ち寄りくだ…
よくゴルフショップへ行ったりしてショットの診断をして貰ったりすると初速・・・ボールの飛び出しのスピード飛び出し角度や方向、 そしてボールの回転数~スピン量 というのが出てきますがこのボールのスピン量の単位例えば ドライバーであれば2000回転 であるとか 3500回転 が出てきます。 この回転数の基準になる単位は分、ミニッツ、60秒です。 ドライバーの場合 2000回転/分、ドライバーが空を飛んでいる時間は平均的には 6~8秒 です。秒に換算すると 1秒換算では約33回転 ですからボールが地面に接地するまでの間 6~8秒ボールは 多くとも 260回転 しかしていないのです。通常、ボールは飛んで…
サブタイトルに「鳥獣戯画から鬼滅の刃まで」とあるように、日本マンガの全体像を歴史的に記述した一冊です。もちろん全てを語りつくすことなど不可能であり、ここで紹介された多くの作品を読むことなしに全てを理解することなどできないのですが、少なくともマンガの歴史の潮流を理解できたように思えます。 平安期の「鳥獣戯画」や江戸期の「北斎漫画」などは世界的にも先進的なものでしたが、明治期に英仏から入ってきた風刺画に刺激を受けて、「のらくろ」や「フクちゃん」や「ダン吉」などが生まれた戦前・戦中期までは前史でしょう。日本マンガの発展の基礎は、やはり手塚治虫にあるのです。寺田ヒロオ、石森正太郎、藤子不二雄、赤塚不二…
ハンベエが直前にいた場所を例の鉄芯が空を割いて飛び去った。そのまま、元の位置にいれば、ハンベエはお陀仏だったであろう。鍛え抜かれた戦闘感覚がハンベエを救った。「あははは、躱したのかい。お前を武器で倒すのは無理のようだね。」今度はイザベラの声が四方八方から聞こえる。最早、イザベラの居場所が何処か分からない。「代わりに、試管嬰兒過程を受けるがいい。」『お前の殺した者がお前を殺す』それは、名状し難い声であった。声と言うべきか音と言うべきか、ガラスのこすれあう音よりももっと高く、しかも地の底から響いてくるような重量感を持っていた。その声は、まるで一本の矢のようにハンベエの脳天を貫いた。しかし、所詮声は…
エムスリーエンジニアリンググループSREチームの山本です。 私はエムスリーに入社してまだ1年少しなのですが、前職でも似たような職務を担当していました。 その中で、実は「インフラのあり方」には二大潮流が存在し、その中で皆が苦しみもがいているのではないだろうか?と感じました。前職や現職で感じたアレコレをエッセーのように軽い読み物にしますので、SREブログリレー二日目のネタとして書かせてください なお、文字だけでは書きたいことが足りぬため、私が直々に画伯として挿絵も描いてしまいます。 ちなみに「麻雀に例えたら」と書きましたが、実は私は麻雀のルールをほとんどしりません。某有名麻雀劇画の作者はルールを知…
新年を迎えて間もなく藤子的に大きな新発見がありました。 今月8日のことです。En Mshrさんという方がTwitterでその貴重な情報をあげてくださいました。 https://t.co/UTaMweGCuQ 藤子先生のリスト漏れ作品が発掘されたのです! その作品は、「中国語」(大修館書店)という語学テキスト誌の1975年4月号から76年3月号にかけて連載されました。「文:富井義則 え:藤子不二雄」とクレジットされています。この「藤子不二雄」とは、絵柄からしてⒶ先生のほうですね。『劇画 毛沢東伝』(「週刊漫画サンデー」1971年1月2日号~5月1日号連載)を描いた漫画家、ということで依頼があった…
終身不能囚 森村誠一 終身不能囚 傑作短編集(五) (講談社文庫) 作者:森村誠一 発売日: 2019/11/08 メディア: Kindle版 相変らず緻密に組み立てられた短編小説。 巻頭の「紺碧からの音信」は森村さんが親交があったと言われる大藪春彦風。 細部にわたる戦闘機の操縦訓練の描写。 同じ時代の小松左京の文章の感じにも似ている。 手塚治虫が劇画ブーム時代にブラックジャックを描いたみたいです。 ちょっと他の話とは毛並み違って面白い。 タイトルの「終身不能囚」 主人公は、不慮の事故でインポテンツになってしまう。 そんな旦那を美しい妻は、夫婦はセックスが全てではない、セックスが無くても変わら…
僕か俺かを相当遣い分けた僕。今思い返せば僕はあくまでも僕だった。それなのに男らしさをどこかで求められ、もう一回言い直したりした。僕は自分の母には俺と言えなどと教えてもらってはいない。劇画の世界だけだと思う。俺がカッコいいのは・・・しかし急激に相手がこっちへほこ先を向けて怒り出してくると、オレは容赦なく出て来た。この様相は暫くすると順路に戻る。やっぱり自分は僕なのだ。俺と言うには弱すぎた・・・。社会人になってソーシャル、オフィシャルマナーを身に付けてもまだまだ見劣りする僕だったし、どこで、自分が頭角を現せばいいやら、全く不案内だった。自分には何が最善なのか分かっていても、事実、俗にいう成功の道の…
この映画はチャン・イーモウ監督の集大成とも言える秀作だ。前作”HERO”(02年)に続く作品で本国での原題は”十面埋伏”だが英語のタイトルは”House Of Flying Daggers”と言って”空を切る短剣の家”、即ち”手裏剣の里”じゃなかろうか?日本じゃ何故か”LOVERS”と英語表記だった。 オーストラリアでは大ヒット、それ以前に公開されたアン・リー監督の"グリーン・デスティニー”(00年)同様に当時公開されたチャイニーズ映画としては観客動員数、収益面でも最大級のセンターオバーのホームランになった。 兎に角、配役も良かったし背景そして撮影共に目を見張る素晴らしさには驚かされた。確かに…
ピクニックに行こう、と誰かが言った。 誰が言ったかは古川にも江藤にも堀江にもわからなかった。覚えていなかった。下宿生活のかたわら、出どころがわからない資本がちょくちょく吹き出す堀江の部屋で持ち上がった話じゃなかったかと古川は記憶しているが確証はない。 もしかして言い出しっぺは私だったかもしれないとの道中で彼女は繰り返し考えた。二人がけの座席を向かい合わせに、彼女の向かいに座る江藤と堀江もピクニックには乗り気ではないようにみえてくる。 昼過ぎに堀江の部屋で目を覚ました古川はいそいそと、用意をしてよとふたりに言ってきかせた。堀江は覚えのない外出だった。江藤は何も言わずに古川の言いなりになった。 沿…
TBSテレビが『あばれはっちゃく』の制作社? 放送ライブラリーのHPで『あばれはっちゃく』を検索してみました。 初代から5代目の1話が視聴可能だという結果が出たのですが、その作品の資料、紹介の所を見て驚いたことがあります。 それは、制作社の項目に国際放映だけでなく、TBSテレビの名前があったことです。 『あばれはっちゃく』シリーズは、テレビ朝日で放送されていた児童ドラマ。 当然、資料の放送局にはテレビ朝日の文字がありました。 それなのに、なぜTBSテレビの名前が制作社としてあるのか? 確か国際放映は元を辿ると、東宝関連の会社で、東宝はTBSと関係のある会社ではあるけれども、初代からTBSテレビ…