3月の千穐楽で、夜の部。 『伊勢音頭』のあとは、『喜撰』です。『伊勢音頭』が結構凄惨なので、そのあと『喜撰』でよかったですねえ。華やかで多幸感いっぱいになって帰路につくことができました。古今和歌集で優れた歌人として挙げられた6人のうちの一人が喜撰です。この6人は六歌仙と呼ばれるようになります。 優れた歌人といっても、確定される歌は一首しかないそうですし、詳しいことはわかっていない人物らしいのですが、粋でちょっとエロくて、洒脱なお坊さんがお梶という茶くみ女にちょっかいを出します。舞台全体が、桜満開で華やか。喜撰法師はヒョウタンを下げた桜の枝を担いで登場です。ひょうひょうとしていて軽やかに花道で踊…