お城へと向かう馬車の中で。 深い森の奥から重なり響く、白オオカミたちの遠吠えを聞きながら。 動かないままの 大きな ‘ トリさん ’ 。 馬車がゆれるたびに。 色変わりする羽だけ、きらんきらん させながら。 にゃにゃ- の いつもの遊び場、お城が見えてきました。 。 。 。 。 。 お城の係の人にたのんで、大きな ‘ トリさん ’ を運びこんだ先は、もちろん あの場所。 伝説の卵から かえって、今は とてもとても大きくなっている、あの伝説の鳥のいる場所。 なにかに気がついたみたいに。 急に ‘ トリさん ’ が 動きはじめて。 ‘ え? なんや ’ ‘ どこや、ここ? ’ わたしは、すぐ近くの…