しんしんと冷えこむ夜、森の知恵者たちから視つめられている季節となった。 池袋にて用足しを済ませたあとのわが行動を思い返してみると、いくつかの定型しかないと気づいた。一、まっすぐ帰宅する。二、どこかでひと息入れる。三、とにかくわが町までとって返して、日常買物をするなり、どこかでひと息つくなりする。そして頻度は低いが、四、他用を足すべく、さらによそへと回る。 二番目の、とにかくひと息入れるにもいくつかの細目定型があるが、選択肢のひとつに「喫煙所」がある。街なかで喫煙可能スペースが限られて久しいが、制度的にはいざ知らず社会的圧力としての監視力・限定力はしだいに強化されてきた。我こそは犯罪者なりとの自…