思えばいい人生だったな。 産まれた時のことはよく覚えていない。かすかな記憶では、兄弟たちとおっぱいを取り合って吸ってもなかなかでないのを一所懸命すっていたような気がする。でも、すぐタップリのミルクをのませてもらえるようになった。それから何の不自由もなく暮らしてきたな。大きなニ本足のお母さんがいて、甘えると何でも言うことを聞いてくれる。 犬はよろこび庭駆け巡る、ネコはこたつで丸くなる、なんて歌あるけど、あれウソ。寒い時も暑い時も、冷暖房完備の家の中が一番、ストレスのない一生だったな。 それに何でも教えてくれた。ウンチの仕方だって教えてくれた。最初は柔らかい草の上出するもんだと思っていたけど、家の…