眠れぬ夜 何度も夢を見る 「生きたい、もう一度働きたい」と願って死んでいった彼 おなかが大きく 大きくなって 腹水で苦しくて 幼子を残し死んでいった彼女 自らの命を電車に預けたあの娘 効かなくなった薬 残された人生を怯え 抱える苦痛 さよならも言えずに意識を飛ばし 動けぬ人になったお母さん 人生とは 人生とは 生きるとは あくせく働くのが好きだった 時間がない、と言いながら 時間の中で分単位でスケジュールを頭の中で立てて 状況変化に優先順位をその場、その場で考えながら働くのが好きだった そこには、自分の知識と経験が次の予測をたて その予測が合致したとき 得も言えぬ喜びになった 興奮が報酬を与え…