現在、大阪の天王寺にある「あべのハルカス美術館」では、「広重 -摺の極-」という展示が催されている。広重とは無論、「東海道五十三次」で有名な、あの歌川広重である。今回はその展示に行ってきたので、簡単に感想を纏めたい。 私が美術というものに関心を持ち始めたのは数年前のことだ。友人にウィリアム・モリス展に連れていかれ、そこから徐々に美術館へと通うようになった。 美術館の良いところは、それが市民に開かれた場であるという点である。大体の美術館は手頃な値段で入館できるし、それでいて教科書でしか拝めない作家の作品を目の当たりにすることが出来る。 とは言え、美術に興味のない人から「それがどうした?」という声…