普段より早く目が覚めてしまった。昨日の夜に読んだ小説で登場した、スパイス入りのホットミルクを作ってみた。なんだかとてもおいしそうに思えたのだ。 牛乳にシナモンとクローブ、ほんの少しだけスターアニスも入れる。グラニュー糖で薄く甘くしたら出来上がり。 しかし、今朝は既に暑く、熱い牛乳は嬉しくない。朝食にも合わない。鍋には牛乳の膜がこびりついて洗うのが大変で、どうして忙しい朝にこんな面倒なことをしたのだと後悔した。 ばたばたと家を出てから、移動中はぼんやりと眠い。これがスパイス入りのホットミルクの効能(仕業)だとしたら、気の迷いがマイナスにばかり働いたことになる。好奇心は猫を殺す、の亜流といえよう。…