相当昔に入手した古い手描き地図です。 ずっと放ってあったのですが、今回初めて、じっくりと眺めてみました。 『多藝山之図』 27.5㎝x155.7㎝。江戸時代中ー後期。 古い和紙に手描き彩色された横長の地図です。簡易巻物の状態です。 途中でスパッと切れていて、どこかに続きがあるようです。 山並みが連なっています。多藝山は、現在の養老山地を指します。元正天皇による養老改元以前、この辺りは、「多藝」と呼ばれていました。しかし、この地図のタイトルから、「養老」となった後、江戸に至る迄、「多藝」の呼称も併用されていたことがわかります。 多数の峰々が折り重なるように続くその下に、赤線で描かれた道が一本通っ…