1995年1月17日、午前5時46分。まだ多くの人が眠りについていた時間帯、兵庫県南部を震源とする阪神・淡路大震災が発生しました。 突如として襲った激しい揺れ。わずか20秒ほどの間に、数え切れないほどの家屋が倒壊し、道路が寸断され、街が火に包まれました。死者は6,434人、負傷者は43,792人、全半壊した住宅は約25万棟――この未曾有の災害は、日本の都市直下型地震の恐ろしさをまざまざと見せつけました。 発災の瞬間――崩壊する街 「ドンッ」という鈍い音とともに、突き上げるような揺れが襲いました。次の瞬間、家が軋む音、ガラスの割れる音、家具が倒れる音が部屋中に響き渡ります。 神戸市長田区に住む女…