おはなしのろうそく34/東京子ども図書館/2024年 うぬぼれやで、われこそがいちばんえらいと思いあがったオンドリが、ちっぽけな小屋をとびだしました。 ある日、オンドリが外を歩きまわっていると、いかにも消えいりそうな小さい声で、小さな火の粉にあいました。火の粉が、「あなたのつばさで、あおいでください」「そうすれば、また、げんきに燃えることができます」とお願いしますが、オンドリは、だまってとおりすぎました。 オンドリが草原をあるいているとき、こんどは数滴のしずくが、川にかえしてくださいとお願いすると、オンドリはだまってしずくを飲みほしてしまいます。 しばらくして、雨がザアザアふり、カミナリがひか…