作家、小説家。 1968年12月3日生まれ、愛知県出身。 デビュー作『催眠』*1の大ヒットにより人気を博し、『千里眼』*2でベストセラー作家の仲間入りを果たした。『万能鑑定士Q』シリーズはブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞した。 心理学を駆使した独自のサスペンスタッチの小説は、一度読み出したら止まらない。
amazon:松岡圭祐
*1:東宝系にて映画化
*2:東映系にて映画化
今回訪れたのは岐阜県可児市にある「BOOKOFF PLUS 可児店」です。 住宅地の中にポツンと現れる、唯一の娯楽エンターテインメント施設。 私にとって、今回訪れたお店はまさにそんな驚きに満ちた場所でした。 「一人で生き抜くための書店巡り」シリーズも、おかげさまで第10回目を迎えることができました。 今回は、岐阜県可児市にある「BOOKOFF PLUS 可児店」へ行ってきたお話です。 実はこのお店、事前に調べて狙って行ったわけではありません。 久しぶりに可児市へ遊びに行き、 お目当てのパン屋さんに向かって車を走らせていたところ、偶然目の前に飛び込んできたのです。 「これは行くしかない!」と直感…
このタイトルを見た時、コナン・ドイルが創作した架空の名探偵シャーロック・ホームズと実在の伊藤博文を「対」にするってどういうこと? というのが最初の疑問だった。その次は、なんだかおもしろいストーリー展開になりそう・・・・・と期待を抱く。話の筋がどう転ぼうと、フィクションならでは可能な組み合わせである。好奇心をくすぐられる。 奥書を読むと、文庫書下ろしで、講談社文庫として 2017年6月に刊行された。 後付けで調べて見ると、アーサー・コナン・ドイルは、1859年5月22日生まれ、1930年7月7日死去。伊藤博文は1841年10月16日生まれで、1909年10月26日死去。 同時代人だった!! コナ…
著者は「はじめに」に初めて年収1億円を越えた年の確定申告書を実証として掲載している。ベストセラー作家として億を稼ぎだしている著者が、自身の体験を踏まえて、小説家をめざす人への指南書を書いた。 「小説家が儲からないというのは嘘」とまず強調する。 だが、儲けるためには、それなりのやり方があると著者は説く。 一つは、小説家になるためのステップ、ノウハウの次元。 二つ目は、稼ぎ方のノウハウという次元。 その2つの次元に適切に対処できないから「儲からない」と断言しているとも読める。易々と儲けられるわけではないということの裏返しとみることもできる。 読んでみて、真摯で具体的な説明であり、説得力のある論法で…
杉浦李奈の推論シリーズ第5弾! 文庫書下ろしで、2022年6月に刊行された。 読後印象として、まず、本書の推論プロセスが実におもしろかった。 それは、このシリーズの主人公である杉浦李奈の他に、杉浦李奈をサポートする形で、あの「万能鑑定士Q」として活躍した莉子が登場することによる。 このシリーズで、莉子が登場するのは本書が初めて。莉子は結婚し、小笠原莉子として二児の母になっている。勿論、万能鑑定士Qの冴えがここでも発揮される。だが、莉子はあくまで李奈を強力にサポートする役割に撤している。 「万能鑑定士Q」の愛読者にとり、楽しくなるのは請け合うことができる。 私自身、莉子の登場により一層ストーリー…
杉浦李奈の推論シリーズ第4弾! 文庫書下ろしで、2022年4月に刊行された。 本書のタイトルが、テーマを明確に示している。杉浦李奈はシンデレラ譚の原典を探さねばならない苦境に陥れられることに・・・・。最後は、李奈が己の推論により、原典を特定する仮説を確立して終わる。 どのように仮説を構築できたかのプロセスが読ませどころとなる。 本書から得る副産物は、日本を含め世界に広がるシンデレラ譚の蘊蓄について学べることと言える。 まず脇道から入ろう。以前に英語絵本『Cinderella』( Retold by Casey Malarcher/ illustrated by Necder Yilmaz/ C…
杉浦李奈の推論シリーズ第3弾! 文庫書き下ろしで 2022年2月に刊行された。 講談社の書籍編集部のフロアー、担当編集者松下登喜子の席の傍で、杉浦李奈が対座し、李奈の原稿について松下登喜子の意見を聞いている場面から始まる。 既に触れているが、この杉浦李奈シリーズ、出版業界の舞台裏が表に出て来くる。いわば出版業界の裏事情とミステリーを掛けあわせたフィクション。 この場面もまた、編集者のスタンスによる婉曲的なダメ出しと作家李奈の立場をリアルに寸描する。新人作家の立場は弱い!! 松下は「櫻木沙友理みたいなのが、いまは評判だし」とぼそりと言う。 「彗星のごとく出現した二十代半ばの女流作家、京都出身の櫻…
杉浦李奈の推論シリーズ第2弾! 文庫書き下ろしで、2021年12月に刊行された。 出版界に関連したビブリオミステリ。 杉浦李奈の推論・第1作では、大学講師兼新進気鋭の小説家と評される岩崎翔吾に盗作疑惑が浮上し、さらに岩崎が失踪する。この謎を究明するために、李奈は編集者の菊池の示唆を受けて、ノンフィクション本を書くという前提で行動を起こした。 この第2作は、出版業界でスキャンダラスな問題に発展しかねない本の出版とその著者に殺人容疑の嫌疑が生まれるという問題事象に李奈が関わって行くことに・・・・・・。 李奈は友人の小説家那覇優佳と一緒に、戸惑いながらも日本推理作家協会の懇親会に出席する。その懇親会…
角川文庫でライトミステリを3冊出版している新人作家、23歳になる杉浦李奈が主人公となる新シリーズ! 本署は、文庫本書下ろし作品として、2021(令和3)年10月に刊行された。 2022年6月に第5作が刊行されているので、2ヵ月に1冊のペースでシリーズ化されてきた。 「岩崎翔吾事件」とは何か? 最初に結論的なことを言うなら、作家による盗作問題に杉浦李奈が捲き込まれ、その盗作の真実を推論するというストーリー。「盗作とは何か」がテーマになっている。 東京メトロ護国寺駅の傍に在る講談社の社屋内、江戸川乱歩賞の贈呈式が行われる部屋で、杉浦李奈が岩崎翔吾と対談をする場面から始まる。 李奈はライトノベル3冊…
水鏡推理シリーズの第6弾! 文庫本が 2017年2月に刊行された。 このシリーズは、「人の死なないミステリ」を特徴としてきた。ところが、目次の裏ページに、「本書は過労死について描いている」と述べている。 今回のテーマには、「劣悪な職場環境による過労死が根絶されるように強く願う」という著者の思いが込められている。 「劣悪な職場環境」の事例として国家公務員の職場と警視庁とを題材にする。 過労死問題と水鏡がどう結びつくのか? 「過労死バイオマーカー」の研究が連結ピンとなる。この研究は厚労省と東京大学大学院医学系研究科の共同開発であり、同大学院の特任教授菅野裕哉医学博士が創始者兼開発者としてほぼひとり…
水鏡推理シリーズの第5弾! 文庫本が 2016年12月に刊行された。 この第5作、水鏡瑞希に変化が生ずる。大臣官房政策課評価室下の特別部署という位置づけだった”研究における不正行為・研究費の不正使用に関するタスクフォース”から、「研究公正推進室」に異動することに・・・・・。 この部署は、科学技術・学術政策局、人材政策課の一セクションであり、組織図に載っている部署。瑞希は自分の仕事が認められたのだとひととき舞い上がる。 瑞希の母は、娘が婚期を逃すのを恐れ、勤め先の上司からの見合い話の紹介を受けてくる。それで母と娘が葛藤するシーンから始まるところがおもしろい。 そこには瑞希の結婚、妊娠、出産という…