Sir Arthur Conan Doyle 英国の作家(1859-1930)。シャーロック・ホームズの生みの親。ホームズ物以外に、SF小説「失われた世界」や歴史小説「勇将ジェラール」シリーズなども手がけている。 合理精神の持ち主で、実際に冤罪事件に関わったこともある。 その一方で、晩年は心霊学に没頭し、“心霊主義の聖パウロ”とも呼ばれた。偽の妖精写真をつかまされたりもしている。
★★★★☆ あらすじ 地方の堀で囲まれた大邸宅で主人が殺され、シャーロック・ホームズとワトスンは真相解明のために現地に向かう。 感想 前半は、外部からの侵入が難しい大邸宅で起きた殺人事件の捜査が描かれる。暗号解読や偽装など、シリーズの過去の短編の内容を組み合わせたようなストーリーとなっている。 それでも被害者の妻とその友人の共謀を示唆してミスリードを誘うなど、楽しませてくれる展開だ。ただしこれはあまりにもワトスンが主張するので、違うなと勘付いてしまうのだが。それでも真相から注意を逸らすには十分で、意外性のある結末につながっていった。ホームズの言動からまだ犯人が邸内にいるのかと思っていたので、明…
さて昨夜も寝るまで推理小説を聴いていました。 昨日から聴き始めた「浜村渚の計算ノート」でしたが、第1章を聴いただけなので気にいるかどうかはまだ判断できる段階ではありません。 先月はアガサ・クリスティにハマっていました。古い作家ですが、元々推理小説もコナン・ドイルや江戸川乱歩など昔の作品から読み始めたので楽しめています。 audibleには江戸川乱歩はほとんど全部ある感じですが、コナン・ドイルはいくつか欠けていると思います。ちゃんと確かめてないので曖昧ですが‥audibleについて アガサ・クリスティは推理小説ファンには有名な作家で、アニメの「名探偵コナン」の阿笠博士の名前の元ネタですね。もちろ…
先月のシャーロック・ホームズ対伊藤博文の続編となる「続 シャーロック・ホームズ対伊藤博文」のレビュー投稿となります。 rochade.hatenablog.com 引退したホームズ―ある事件の解決について疑問を記者から示されて推理能力が衰えたと感じた彼はサセックスで養蜂に勤しんでいました(このあたりは正典の事件とコカインに対する世相を反映しており万能人ホームズというよりも悩める人間ホームズとして深みのある表現が素晴らしいです) その地に妻や子供を連れたワトスンが訪れます。微妙な距離感のホームズとワトスン夫人や子供たち―そこにある人物の訃報を伝える電報が届きます。 伊藤博文の死を伝えるものでした…
イギリスの作家コナン・ドイルが著した探偵小説の主人公シャーロック・ホームズのパスティーシュ小説は色々と読んできましたが、日本人作家の作品を読んだのは恐らく初めてです。 シャーロック・ホームズ対伊藤博文(改訂完全版)松岡主祐著(角川文庫) 映像としてはドラマや三谷幸喜氏によるNHKの人形劇などで制作されていますが、ベストセラー作家の松岡圭祐氏の著作というのも興味があり、「続・シャーロック・ホームズと伊藤博文」と続けて2冊を短期間の間に読み終わりました。 ホームズ作品は彼の友人にして助手(一時はシェアハウスの相方)でもある医師のワトスンが物語を書いているという設定が多いですが、この作品は3人称で書…
★★★★☆ あらすじ 先代がバスカヴィル家に伝わる伝説の魔犬によって殺されたのではと恐れる相続人に、真相究明を依頼されたシャーロック・ホームズ。 コナン・ドイルによるシャーロック・ホームズの長編第三作目。別邦題に「バスカービルの魔犬」「のろいの魔犬」。原題は「The Hound of the Baskervilles」。 感想 シャーロック・ホームズが、地方の一族に伝わる恐ろしい伝説にまつわる事件を捜査する物語だ。もちろんこちらが先だが、「八つ墓村」などの金田一シリーズと似た雰囲気を持っている。個人的にはあまり得意なテイストではないのだが、伝説や幽霊は昔から娯楽作品の定番の題材だったということ…
ページ内のリンクには商品プロモーションが含まれています 前回紹介した最終作『シャーロック・ホームズの事件簿』にて、 おかげさまでホームズ作品全9巻の紹介が終わりました。 \シリーズ前回の記事はこちら/ これまでおつきあいいただき、ありがとうございました。(ぺこり) この記事では、これまでの締めくくりに、 「ホームズ」シリーズ全13記事のどこに何が書かれているのかわかるよう、一覧にまとめました。 また、後半では、 ホームズ作品をさらに楽しむ方法もご紹介しています。 下の目次から、興味のある項目へ飛んでくださいね。 \読みたい項目へGo ♪/ ■目次■ 1.「シャーロック・ホームズ」を読む前に:読…
ページ内のリンクには商品プロモーションが含まれています ついに、ホームズ作品最終作! (今回こそは、本当の本当に終わります 笑) これまでさんざん『最後の事件』だの『最後の挨拶』だのといってきた作者コナン・ドイルですが、 この短編集が、正真正銘「ホームズ」シリーズ最後の作品。(寂しい……) \短編『最後の事件』はこちら/ \短編『最後の挨拶』はこちら/ シリーズ記事も、今回で13回。 ここまで本ブログのホームズ作品紹介記事におつきあいいただき、 ありがとうございました。(ぺこり) それでは前回に続き、 シリーズ第9作/最終作、 1927年出版の短編集『シャーロック・ホームズの事件簿』を紹介しま…
ページ内のリンクには商品プロモーションが含まれています 「ホームズ」シリーズの前回(長編『恐怖の谷』)に続き、 シリーズ第8作『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』を紹介します。 \シリーズ前回記事はこちら/ 1908年から1913年にかけて雑誌に掲載された6つの短編と、 (そのあとの1914年~1915年に発表された長編『最後の挨拶』を挟んで)第一次世界大戦中の1917年に掲載された短編『最後の挨拶』の計7つの短編を収録し、 1917年に出版された短編集です。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||fun…
★★★★☆ あらすじ シャーロック・ホームズとモリアーティ教授の死闘が描かれる「最後の事件」など、ホームズの活躍12編を収録した短編集。 別邦題に「シャーロック・ホームズの思い出」「回想のシャーロック・ホームズ」。原題は「The Memoirs of Sherlock Holmes」。 感想 収められた短編の中では「黄色い顔」が特に面白かった。名探偵ものを読んでいると、いつも自信満々の主人公の態度が鼻について、たまにイラっとしてしまうことがあるのだが、そんな読者の気持ちを汲み取ったような、ホームズの推理が外れてしまう物語だ。 bookcites.hatenadiary.com ただ、いつものホ…
(タイトル続き) ↓ 解説を読むと、内容が予想できてしまうから! です! 本当にお気をつけて 笑 あとでもう少し説明しますが、特に「第2部」が危険なんですよ……。 それでは、ここからはいつも通りにどうぞ ♪ ↓ ページ内のリンクには商品プロモーションが含まれています 『四つの署名』事件より前の1888年1月、ベイカー街でワトソンと同居しているホームズのもとに、宿敵モリアーティ教授の手下から暗号の手紙が届く。暗号は無事解けたものの、危険が迫っていると手紙に書かれていた問題の人物は、一足違いで殺されたあとだった。「第一部」では、密室殺人の謎を解くためホームズとワトソンが地方の由緒ある屋敷へ向かい、…