先般初めて著者の『持続可能な魂の利用』を読んだ。私の読書傾向からすれば、ちょっと異次元領域の小説だった。その時、この本も地元の図書館に予約していた。 こちらも一風変わった短編連作集。私にはこちらの作品集の方が相対的にまだなじみやすい。と言うのは、いわば現代版怪談集だから。主におばちゃんの幽霊たちが現代社会、日常生活に登場し、人間となにがしかの交流を始める経緯を描く。奇妙な幻想世界が広がる。幽霊につきまとう暗さ、湿っぽさなどとはかけ離れたドライな側面、愉快な関わり方が描かれていく。 短編17作が収録されていて、それぞれは独立した作品なのだが、おばちゃんたち(幽霊)の世界側には、底流において凡そ一…